MS&ADインターリスク総研株式会社(代表取締役社長:一本木 真史)とパシフィックコンサルタンツ株式会社(代表取締役社長:大本 修)は、土砂災害リスクを可視化する『どしゃブル(R)リスク評価マップ』を開発しました。本マップは、建設コンサルタントとして防災・減災分野で国内有数の業務実績を持つパシフィックコンサルタンツ社が開発したどしゃブル雨量指数を用いて、全国一律の指標で土砂災害リスクを評価することが可能です。このマップを自然災害リスク評価サービス等のコンサルティングサービスに活用し、平時における土砂災害リスクの啓発を進めます。
背景
気象庁が公開する土砂キキクル(大雨情報(土砂災害)の危険度分布)は、大雨が予見される状況での土砂災害発生の危険度を把握することができますが、土砂災害が発生するような強い雨が発生する頻度を踏まえた潜在的な危険度を知ることはできません。そこで、平時における土砂災害リスクの啓発を目的として、全国一律の指標による土砂災害リスク評価マップ『どしゃブル(R)リスク評価マップ』を開発しました。どしゃブル(R)リスク評価マップの概要・特徴
1. 解析雨量データの分析パシフィックコンサルタンツ社が開発したどしゃブル雨量指数を用いて、2006年から2021年までの15年分の解析雨量データ(気象庁)を分析。
2. 頻度の見える化
土砂災害が発生するような強い雨が1年間で発生する頻度を見える化。
3. リスク評価
土砂災害警戒区域等と重ね合わせることで、地形と降雨の両面から土砂災害リスクを評価。
4. 広範な対象
土砂災害警戒区域等に指定されない山間部も対象に含み、発電所、鉄塔、パイプライン等のリスク評価が可能。
どしゃブル(R)リスク評価手法の概要
土砂災害危険情報サービス「どしゃブル(R)」の詳細については、パシフィックコンサルタンツ社のホームページをご参照ください。どしゃブル(R)紹介ページ: https://www.pacific.co.jp/service/38.html
どしゃブル(R)リスク評価マップに関する研究論文
五十嵐 孝浩・竹林 洋史・浜田 裕貴・鶴田 庸介・伊藤 渚生・双木 笙太・田中 安理沙・上村 雄介:解析雨量による土砂災害雨量指数を用いた土砂災害発生リスクの評価指標,土木学会論文集B1(水工学)Vol.78, No.2, I_373-I_378, 2022.『どしゃブル(R)リスク評価マップ』は、土砂災害リスクを平時から把握し、防災・減災対策に役立つ有用なツールです。今後、各地域での土砂災害リスク評価に広く活用されることが期待されます。