史上初めて全8タイトルの将棋の藤井聡太八冠。きょう負ければ「八冠陥落」のピンチです。今回、Nスタは対局室に同席できる超高額な“プラチナチケット”を購入した「見届け人」を取材しました。
【動画】【独自】藤井聡太「八冠陥落」ピンチの大一番 至近距離「見届け人」は藤井さん!?“高額プラチナチケット”購入の藤井ファンを単独直撃
開局の直前…目を閉じて、一礼。静かに幕を開けた「叡王戦」第4局。藤井八冠（21）はいま、“最大の正念場”を迎えています。
先に3勝した方が勝ちの五番勝負、ここまで藤井八冠は1勝2敗。前回の敗戦には衝撃が走りました。
藤井聡太 八冠
「基本的には負けかなと思ってやっていました。厳しい状況に…なってしまったかなとは思います」
後がない大一番。実は今回、「見届け人」なる一般の将棋ファンが冒頭1人だけ同席します。息詰まる大役、どんな人物なのか。
「藤井哲也と申します」
藤井八冠と同じ愛知県出身の藤井さん（70）。笑顔が印象的なアマチュア天文家です。
「見届け人」の藤井さん
「いやー、もうドキドキしてます。本当に奇跡が起きたみたいな」
実は「見届け人」制度があり、対局ごとに抽選で選ばれた一般の人が1人だけ対局を見届けることができます。
さらに、▼対局を他のプロ棋士から生解説してもらえたり、▼前日検分に同席できたりと特典が。棋士たちが選んだ昼食、勝負メシを味わうこともできます。
「見届け人」の藤井さん
「楽しみですねぇ。（Q.心が高揚しちゃって？）はい。ほか食べ物も、食事とか。同じメニューの中から選べるって聞いていますので」
こちらは、きのうの前日検分。右奥が藤井さんです。
「見届け人」の藤井さん
「私が感動したのは（使用する）駒を選ぶあれですね。藤井八冠が『（駒は）こちらの方がいいです』『これでいいですか？』って、伊藤七段が『それで結構です』と」
藤井さんの目線を辿ると…将棋の駒。これも対局後にプレゼント！「一番の楽しみ」だそうです。
そして、午前9時。「見届け人」が見守るなか、伊藤匠七段（21）の先手でスタートしました。
伊藤七段はタイトル挑戦では過去2回、藤井八冠を相手にいずれもストレート負け。今回、「叡王戦」で初めて先に王手をかけています。
そして、お昼ごはんは、結構しっかり目。こちらの藤井さんが選んだのは、藤井八冠と同じメニュー。おやつは伊藤七段と同じものです。
大満足の様子の藤井さん。
「見届け人」の藤井さん
「こちらからもお返しとして、2人にプレゼントが実は…」
用意していたのはこちら、「宇宙へのお誘い」。アマチュア天文家として、天体観測施設に招待するというものです。
「見届け人」の藤井さん
「心に余裕ができたらとか、10年後、20年後、いつでもいいから宇宙を見たくなったら来てねって」
対局は先ほど、藤井八冠が勝利し、最終局へ駒を進めました。
