「どうしてお外に長毛猫がいるのだろう」。猫の保護活動に取り組まれるなか、「たんぽぽ」ちゃんを目にするたび疑問に思っていたという投稿者さん。のちに明らかになったのは、彼女が元飼い猫であるという事実でした。
人気YouTubeチャンネル「にこねこ【保護猫の保育園】」に投稿されたのは、元野良猫の女の子・たんぽぽちゃんの物語です。警戒心が強く、人に心を許さなかった彼女が変化していく様子を記録した動画は本記事執筆時点で33万再生を達成しており、「久しぶりに号泣した」「愛情の深さに涙が…」といった反響が寄せられています。
長毛猫「たんぽぽ」ちゃんとの出会い
7匹もの愛猫さんと暮らすなか、お外で暮らす猫ちゃんの保護活動に励まれている投稿者さん。ご自宅お庭に設けたご飯スペースを長毛猫「たんぽぽ」ちゃんが訪れるようになったのは2023年3月のことでした。
かねてよりたんぽぽちゃんの姿を目にしており、当時から「なぜ長毛猫がお外に?」との疑問を抱いていたと語る投稿者さん。その後行ったTNRで、彼女はすでに避妊手術を終えていること、どこかのお宅の飼い猫さんであったことが判明したといいます。
彼女はとても警戒心が強く、近寄るだけで牙をむいての威嚇を。薄汚れた被毛に艶はなく、長期間お外をさまよい歩いていたことが推察されたそう。飼い主さん探しと並行し、ご自宅での預かりと、人馴れ訓練を開始したという投稿者さんでしたが……。
「もう一度人を信頼してほしい」 たんぽぽちゃんへと歩み寄った日々
保護当初はひどく緊張し、そばに寄れば震え、威嚇を繰り返してと、なかなか心を開いてくれなかったというたんぽぽちゃん。怯えきった姿にこれまでの境遇を察するなか、投稿者さんは「恐怖心を取り除いてあげたい、たくさん甘えさせてあげたい」と強く思ったそう。
毎日の声かけ。ブラシを介してのスキンシップ。ストレスに配慮しながら接触を重ねたという投稿者さん。豚皮の分厚いグローブに牛革の手袋、軍手を経て、素手で触れることに成功するころには、保護から3ヵ月弱もの月日が経過していたとのことです。
ゆっくり開かれた心と少しずつ広がった世界
投稿者さんの手に身を委ね、うっとりと目を閉じるたんぽぽちゃんが捉えられたのは4ヵ月のこと。この日彼女は広いケージへのお引越しを行うとともに、先住猫さんたちが過ごすお部屋に移ったといいます。
保護170日目には先住猫さんたちがたんぽぽちゃんのケージを訪ねるように。猫ちゃん同士の関係は良好であったものの、ケージの外は怖かったようで、彼女自らお部屋へ繰り出すまでに、262日目もの日数を要したそう。
動画終盤には広いお部屋でのびのびと過ごすたんぽぽちゃんが。子猫のように遊ぶ無邪気な姿はもちろん、投稿者さんに対し、ぎこちなくも精一杯愛情を示す彼女の映像は、多くの視聴者の涙を誘いました。
過酷な屋外を生き抜くなかで人への信頼を失い、心を閉ざしてしまった元飼い猫・たんぽぽちゃん。そんな彼女が投稿者さんとの出会いをきっかけに変化していく様子を記録した動画のコメント欄には「心を傷つけられた小さな命、救って頂き感謝いたします。涙が止まりません」「日を追うごとに、表情が柔らかくなっていく様子、にこパパニコママの愛情がきちんとたんぽぽちゃんの心をあっためている証拠ですね」との声が寄せられています。
投稿者さん宅で過ごしたのち、素敵な里親さんのもとへ巣立っていったというたんぽぽちゃん。人気YouTubeチャンネル「にこねこ【保護猫の保育園】」では、彼女同様、投稿者さんとの出会いに命とご縁を繋がれた猫ちゃんたちの動画が公開されています。
写真・動画提供:YouTubeチャンネル「にこねこ【保護猫の保育園】」さま
執筆:2525
編集:ねこちゃんホンポニュース編集部
※本記事は投稿者さまの許可を得て掲載しております。
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