あなたの体調が悪いときに、愛犬に優しくされた、という経験はありませんか。いつも世話をしている飼い主が、体調不良のときには愛犬に心配されるというのは珍しくないようです。今回は、犬が「体調不良の飼い主」に優しくする理由について解説します。
犬が「体調不良の飼い主」に優しくする理由
犬は人間と暮らす中で、人間の感情の揺れや体調の変化に気付くようになったという説がありますが、それは本当なのでしょうか。実際、体調不良になった飼い主さんの傍にそっと寄り添っていた、という話も。
そこで今回は、犬が「体調不良の飼い主」に優しくする理由について解説します。
1.犬は仲間を大事にする習性があるから
犬は群れで暮らす習性があり、群れを維持することは生きていく上で重要なことだと知っています。
ペットとして暮らす犬にとって、飼い主は群れのリーダーです。飼い主が病気になってしまうことは、群れの危機を意味します。そのため、飼い主が体調不良の際は(早く元気になって!)という思いで優しくなるようです。
2.飼い主に元気がないと犬も不安だから
犬は群れで暮らすと同時に、主人を大切にする動物です。主人である飼い主の機嫌が良いと犬も嬉しくなり、幸せに感じます。
飼い主が体調不良で元気がなくなると、犬は(ご主人元気がないけど、この群れ大丈夫かな…?)と不安に感じます。
主人が元気になると自分も安心するので、早く回復してもらおうと犬は優しくなるようです。
犬はなぜ飼い主の体調不良がわかるのか
では、犬はなぜ飼い主の体調不良に気付けるのでしょうか。その理由について考察してみましょう。
体臭が変わるから
犬は嗅覚が発達した動物であり、相手を識別するときも嗅覚を特に使っています。犬によって個体差がありますが、「がん探知犬」など、人間の病気を見つける仕事をしている犬もいます。
一緒に暮らす飼い主さんの体臭は毎日嗅ぐもので、犬にとっては大好きなニオイです。しかし病気のときに体臭は皮脂に含まれる細菌、ホルモンの分泌などから変化します。
犬はこれらの変化から(今日はいつもと違うぞ)と感じ、飼い主の体調の変化にも気づくようです。
普段と行動が違うから
犬は動物病院などの苦手な場所に行くとき、口に出してはいないのに(これから病院に連れていかれる!)と察して嫌がることがあります。
その理由は、犬は飼い主が日常的に行っていることをよく観察し、『いつもご主人はこのときにこうする』と把握しているからです。
同様に、飼い主が体調不良のときにも、「動きが鈍くなる」「すぐに休む」というような変化があります。犬はこれらの変化にも気づき、(なんとなくいつもと違う)とわかるようです。
表情や声の変化に敏感
群れで生きていくには、相手の気持ちや体調を察しなければいけません。そのため、犬は相手の表情や声のトーンから感情を読み取るのが得意な動物です。
犬はもともと人間のことをよく観察しており、飼い主の表情や声のトーンが少しでも変わると気づきます。その結果、普段と違うと(ご主人どこか悪いのかな?)と心配になるようです。
体調不良の飼い主の前で犬が見せる行動
では、実際に体調不良になった飼い主の前では、愛犬はどのような行動を見せるのでしょうか。
隣に寄り添う
飼い主が寝込んでいたら隣に来た、添い寝をしてくれたという話は多いです。
(よくわからないけれど、とりあえず傍にいて安心させてあげよう)と思ってこのような行動をとるのでしょう。
顔や体を舐める
相手の顔や体を舐めるというのは母犬と子犬、仲間の犬同士でも見られる行動です。これは相手への愛情を表現しています。
体調不良の飼い主を舐めてきたら、犬は元気づけようとしていると考えられます。治療にはならなくても、心配してくれていると思うと嬉しいですね。
おもちゃを持ってくる
犬は元気がない相手を見ると「これで遊んで元気になって」とおもちゃを持ってくることがあります。
信頼している相手にだけ見せる行動なので、これをされたらあなたは犬に愛されているという証拠です。人間は笑ってしまいますが、犬なりに励ましているのでありがたく受け止めてあげてください。
助けを呼びに行く
飼い主の調子が悪いどころではなく命に関わるような状態のとき、犬が大声で騒いで同居人や近所の人に知らせたという話は多いです。
人間は近くに倒れた人がいても気づかないことがありますが、犬は五感が発達しているので飼い主の体臭や体温、行動が明らかに違うとすぐに気づきます。
飼い主さんは犬に命を救われることがあるかもしれません。飼い主も犬が病気になったらすぐに気づけるよう、信頼関係を築いておきたいですね。
まとめ
飼い主が体調不良の際に犬が優しくしてくれるという話はよく耳にします。
もちろん、飼い主の様子がいつもと違っていても、普段と何も変わらずにイタズラやワガママをする犬もいます。しかし、このような犬は、若い犬や飼い主と暮らしている期間が短い場合がほとんどです。
犬も人間と同じで、長く一緒に暮らすことで、互いのことが自然とわかるようになります。
とはいえ、自分の体調不良を愛犬に気付いてもらうことを期待するのではなく、愛犬に心配をかけないように普段から体調管理を徹底し、犬も人間もお互い心身ともに健やかな状態で楽しく暮らしていきたいですね。
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