『責任感が足りない』犬の飼い主がする行動5つ あなたは大丈夫?愛犬のために必ず意識すべきことまで

2024-06-25 16:00

犬の飼い主さんは、良き飼い主になろうと日々努力されていることでしょう。しかし『無知は罪なり』というソクラテスの言葉の通り、知らないために飼い主としての責任を果たせていないこともあるかもしれません。そこで今回は、「責任感が足りない」と思われてしまう犬の飼い主がする行動についてご紹介します。

「責任感が足りない」犬の飼い主がする行動

力づくでしつけようとする飼い主

以前、ある犬の専門サイトが犬の飼い主さんに対して行ったアンケートによると、69%もの飼い主さんが、他の飼い主さんに「犬を飼う資格がない」と感じた経験があるとこたえていました。これは衝撃的な数値ではないでしょうか。

おそらく「資格なし」と思われた飼い主さん自身は、飼い主としての責任を果たしていないという自覚を持ってはいないでしょう。ただ単に、犬に関する知識が不足していたり、一昔前の知識に頼っていた結果なのだろうと思われます。

しかし、この事実は笑って済ませられるものではありません。なぜなら、無自覚であるということは、その無責任な行動を改善できないことを意味しているからです。

今回は、第三者から見て「飼い主としての責任感が足りない」と思われてしまう、主な行動をご紹介します。ぜひご一読いただき、思い当たる節のある方は、今一度愛犬との接し方について見直してみてください。

1.しつけのつもりで虐待している

一昔前は、犬は群れのトップに立つリーダーに従順に従うものの、隙あらば自分がリーダーになろうとするため、飼い主さんは「力で押さえつける」ことも必要だと信じられていました。しかしこの考え方は、現代では完全に否定されています。

昔ながらのしつけ方を実践していると、現代では虐待だと受け取られてしまうことが多々あります。犬の行動や心理、人と犬の関係などについては、専門家の研究により日進月歩で解明されつつあります。最新の学術研究を反映したトレーニング方法を学びましょう。

2.犬に快適な環境を提供していない

人と犬は動物種が異なります。そのため、飼い主さんにとって快適な家の中も、愛犬にとっては不快なこともあります。

例えば、飼い主さんがエアコンで室温を26℃に維持していたとします。飼い主さんにとっては快適でも、適温が20〜23℃の犬にとっては暑すぎるのです。

つまり、飼い主さんに悪気はなくても、第三者が見れば「犬の飼い主としては無責任」な行動に映るでしょう。飼い主さんは、積極的に犬の習性や生理などについての正しい知識を得、お互い気持ちよく共存できるような環境の構築を目指さなければなりません。

3.犬に適切な獣医療を提供していない

動物病院が好きな犬などほとんどいないでしょう。動物病院に行くとわかると、大抵の犬が抵抗したり落ち込んだりします。それを見て、「かわいそうだからもう少し様子を見よう」となかなか動物病院に連れて行かない飼い主さんがおられます。

多少具合が悪そうなときでもそのような対応を取る飼い主さんですから、狂犬病以外のワクチン接種やノミ・ダニ・フィラリアの予防などは行わない、もしくは市販の薬で代用してしまうということもあるでしょう。

愛犬に、予防も含めて適切な獣医療を提供することも、飼い主さんの責任のひとつです。犬が嫌がるケアも、通院に限らずしっかりと行いましょう。その際、できるだけ愛犬がストレスを感じずにケアを受けられるように工夫することも、飼い主さんが必ず意識すべきことです。

4.犬にも個性や感情があることを理解していない

どんなに最新の研究成果が反映されているトレーニング方法でも、その犬の個性を無視してしまうと、効果を上げるのが難しくなります。それどころか、ストレスのために愛犬につらい思いをさせているかもしれません。

教科書に書かれていることを、微に入り細に入り同じように行うことが正解だとは限りません。愛犬の個性や感情を慮り、相手に合わせて最適な方法にカスタマイズすることも必要です。

5.公共の場におけるマナーを意識していない

最もよく目にする「無責任な飼い主の行動」が、公共の場におけるマナー違反だといえるでしょう。

例えば、街中での散歩時にノーリードや長くしたままのロングリードで愛犬を自由にさせている、道や他人の家の塀におしっこやうんちをしても、放置したまま通り過ぎてしまう、というような行為です。

人や自転車、車などが通る道路で、スマートフォンに気を取られながら愛犬を散歩させる行為も、とても危険で非常識な行為です。

公共の場では、愛犬の身を守り、周囲の人達に危害を加えたり迷惑をかけたりしないように、しっかりと配慮しましょう。

愛犬のために必ず意識すべきこと

無責任に太らせてしまった犬

一口に「飼い主としての責任」といっても、愛犬のために意識すべきことはいくつかあります。

  • 犬の習性や思考法に合わせたしつけ方を採用する
  • 犬に適した住環境を提供する
  • 愛犬の健康を維持に必要なケアや獣医療を提供する
  • 犬自身の個性や感情に配慮して接する
  • 人間社会の中で安全で快適に過ごせるようにする

実際はこれら以外にも、ご家庭の環境や犬の性格の違いなどで飼い主として意識すべきことたくさんあるはずです。

しかしまずは、こちらを意識することで、愛犬への愛情のかけ方がだいぶ変わってくる方もいるのではないでしょうか。今まであまり意識してこなかった、という場合は、ぜひ試してみていただければと思います。

まとめ

飼い主とノーリードで散歩する犬

今回は、「責任感が足りない」犬の飼い主がする行動について解説しました。

たとえ飼い主として十分できていると思っていても、実はよかれと思ってしていたことで愛犬の健康を害したり、近隣に迷惑をかけたり、問題行動の多い犬にしたりなど、さまざまな問題を引き起こす場合があります。それは、愛犬にとっても飼い主さんにとっても、とても不幸なことです。

まずは、常に新しく正しい知識を身に着け、周囲に迷惑をかけずに愛犬をケアするように心がけましょう。それが、飼い主さんとしての責任を全うすることにつながるはずです。

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