路上を歩いていた女性にわいせつな行為をしようとしてケガをさせたとして、不同意わいせつ傷害の罪に問われた被告に対し、東京地裁は無罪を言い渡しました。
無職の37歳の被告は去年9月、東京・品川区の路上を歩いていた30代の女性に後ろから近づき、わいせつな行為をしようとしてケガをさせた、不同意わいせつ傷害の罪に問われています。
被告側はこれまでの裁判で、女性から暴言を吐かれ、抗議するために肩に手をかけた際、一緒に転倒したと主張していて、わいせつの意図があったかが争点となっていました。
東京地裁はきょうの判決で、事件当時の防犯カメラの映像などから「女性を呼び止めようと、肩をたたこうとしたタイミングでつまずいてバランスを崩し、倒れまいと意図せず女性に接触し、転倒させた可能性が残る」と指摘。さらに、被告が女性に近づいた理由については「わいせつな意図があったと断定する根拠はない」として無罪を言い渡しました。
東京地検は判決後、「判決内容を十分検討して適切に対処したい」とコメントしています。