■第95回都市対抗野球大会 JR東日本東北 1-3 三菱重工East(30日・東京ドーム)
三菱重工East(横浜市)がJR東日本東北(仙台市)を破り初優勝。神奈川県勢では7チーム目、28度目の黒獅子旗を獲得した。試合は1番・矢野幸耶(30、北陸大)の2打席連続のソロ本塁打で2点をリード。その後1点を返されるも5回裏にまたも矢野が3打点目となる適時打を放ち3ー1に。投げては先発・大野亨輔(30、専修大)5回途中を1失点。継投でマウンドに上がった3番手・長島彰(26、中京学院大)、4番手・本間大暉(29、専修大)ら救援陣が後半を無失点で繋いだ。
2年連続14回目で初の決勝進出となった三菱重工Eastは西関東予選、代表決定リーグでENEOS、東芝に勝利し都市対抗への出場を掴んだ。
本戦に入り1回戦では伏木海陸運送(高岡市)と対戦。東芝から補強で加わった下山悠介(24、慶応大)が2本のソロ本塁打を放つ活躍、投げては本間が9回無失点の快投を見せ2ー0の完封勝利。続く2回戦はSUBARU(太田市)と対戦し先制を許すも4番・小柳卓也(32、日本体育大)が勝ち越し打を含む3打点を挙げ逆転勝利。準々決勝では日本通運(さいたま市)に初回から小柳の犠飛などで2点を先制すると中盤以降も得点を重ねベスト4進出を決めた。前日に行われた準決勝、東京ガス(東京都)との試合では中盤5回に中前祐也(22、中央大)の適時二塁打で先制するとこの回一挙3得点。8回には武田健吾(30、自由ヶ丘高)のソロ本塁打で突き放し決勝の舞台へ駒を進めた。
迎えた決勝、先発マウンドに上がった大野の立ち上がりはJR東日本東北の先頭・浦林祐佑(22、亜細亜大)に左安打、2死から4番・丸山に中安打を放たれ得点圏に走者を背負うも5番・大西を右飛に打ち取り無失点に凌いだ。
打線はその裏、JR東日本東北の先発・鈴木翔也(24、帝京大)に対し先頭の矢野は追い込まれてからの4球目を振り抜きライトスタンドへ。今大会初安打となる先制ソロ本塁打が飛び出し1点を奪った。
さらに3回裏には1死走者無しからまたも1番・矢野がライトスタンドへ飛び込む2打席連続となるソロ本塁打を放ち2ー0と試合の主導権を握った。
大野は4回まで打ち取りながら無失点に抑える投球。しかし中盤に入り5回表、この回の先頭、7番・金沢に左安打を放たれると8番・小山に送りバントを決められ1死二塁に。続く9番・小鷹に四球を与え走者一、二塁と背負ったところで大野は降板。2番手・畠中優大(25、中央大)がマウンドに上がるも1番・浦林に四球を与え満塁のピンチに。ここで3番手・長島が登板。迎えた2番・橋本に右犠飛を放たれ1点差に迫られた。
1点のリードに代わった直後の5回裏、JR東日本東北の2番手・工藤陽平(24、上田西高)に対し、無死走者無しから8番・中前が中安打を放ち出塁。9番・対馬和樹(32、九州共立大)が送りバントを決め得点圏に走者を進めた。続く1番・矢野がカウント2ー2からセンターへの適時打を放ち再び2点のリードを奪い3ー1となった。
長島は6回、7回を三者凡退に抑える好投。8回表からは4番手・本間がマウンドに上がると9回表までJR東日本東北打線に流れを渡さず、無失点に抑え試合終了。勝利した三菱重工Eastは14回目の都市対抗で初めて黒獅子旗を手にした。