気象庁 初めて「南海トラフ地震臨時情報」発表、京都大学の西村教授「関連があるか調査している段階」【Nスタ解説】

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2024-08-08 18:16
気象庁 初めて「南海トラフ地震臨時情報」発表、京都大学の西村教授「関連があるか調査している段階」【Nスタ解説】

南海トラフに関する初の臨時情報が出されました。

■南海トラフ 初の臨時情報

京都大学 防災研究所 西村卓也教授:
今回は南海トラフの想定震源域とされる場所のほぼ南西端に近いところでマグニチュード7.1という、評価検討会の標準基準を上回るような大きな地震が発生したので、その南海トラフ地震と関連があるか検討会の方で調査しているところだと思います。

まだ南海トラフ地震と関係すると決まったわけではありません。検討会の情報をお待ちいただければと思います。

ホラン千秋キャスター:
南海トラフ地震は今回の日向灘などを含め、いくつか引き金になるパターンがあるのでしょうか。

京都大学 防災研究所 西村卓也教授:
過去の昭和の南海地震のときは紀伊半島沖から始まり、そこから大きな地震があったのですが、歴史上どこが原因になったのかは必ずしもわかってはいません。

しかし最近のシミュレーションなどによると、日向灘から始まりそこから南海トラフの東の方に震源域が広がるというパターンも考えられ、今調査をしているのだと思います。

井上貴博キャスター:
南海トラフ地震で想定されることとして、震源が陸地に近いので、津波が発生してから到達するまでかなり短いと言われています。

京都大学 防災研究所 西村卓也教授:
大規模な南海トラフ地震が発生した場合、特に沿岸域では非常に早く津波が来るということが知られています。また地震の揺れ自体も最大震度7になるような非常に強い揺れが
想定されています。

■「まずは冷静に」「日向灘で、今回と同じような地震は過去にも起こっている」

井上キャスター:
あとは今テレビをご覧の視聴者の皆さんが今できることというのは、どういうふうに考えればいいでしょうか?

西村教授:
まずは冷静に考えていただきたいということで、これが南海トラフ地震と関連があるかというのはまだ調査中ということです。

実は日向灘で今回と同じようなタイプは過去にも起こってまして、最近では1996年とかそれ以前の1961年など、何度も起こってるんですけれども、それは南海トラフ地震に必ずしも繋がってないということがありますので、今回も単独の地震で終わるという可能性も十分高いわけです。

ですので、まずは身の回りの備えなどを十分に確認して、次の情報を待っていただきたいなと思います。

ホランキャスター:
南海トラフはまだどうなるかわかりませんが、今、目の前で起きている日向灘で起きた地震については何か特徴や傾向はあるのでしょうか?

西村教授:
日向灘の地震自体も、マグニチュード7を超える地震で、津波注意報も出ておりますけれども、津波沿岸域では当然、津波に十分注意する必要があります。これから津波が押し寄せる地域もありますので、特に九州の東海岸から四国にかけては、海岸には近寄らないことを徹底していただきたいなと思います。

井上キャスター:
まだ限られた情報しかないですけれども、今回、日向灘で発生した地震というのは、そのプレート境界で起きたというふうに考えるのが自然なんですか?メカニズムとして。

西村教授:
はい、今のところわかっている情報でも、ある程度、いわゆるこれはフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込むときのそのプレートの境界で発生した地震であるというように見るようないくつかのデータがありますので、そのようなタイプの地震だと思います。

井上キャスター:
今後、専門家での調査が行われるわけですが、この地震が南海トラフ地震に繋がるかどうかは、どういうデータを収集して、どういう考え方で導き出していくことが想定されるのでしょうか?

西村教授:
たとえば小さな地震の分布だとか、九州・四国には「ひずみ計」と呼ばれる地面の微小な変化を捉えるような計器が設置されていて、この地震のあとも、今どういう変化が出ているのかというデータの確認を行います。それが特に大きな変化がないようであれば、日向灘単独の地震として終わると判断されると思いますし、大きな変化がさらに地震のあとも続いているということだと、さらにその次の情報に繋がっていくのかなと思います。

井上キャスター:
早ければ1時間、だいたい2時間ぐらいで途中経過などが出てくると考えればいいですか?

西村教授:
はい、その間に判断されると思います。

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