犬の『しつけ』はどこまでしたらいい?お互いが快適に過ごすために必要なことを心掛けよう

2024-08-12 06:00

犬のしつけを頑張っている人や、これから頑張ろうとしている飼い主さんは「犬のしつけってどこまでしたらいいの?」というちょっと別の悩みを持つ傾向があります。この疑問は、「犬のしつけ」を本当の意味で理解できていない場合に湧いてくるものではないでしょうか。「犬のしつけ」について正しく学ぶことで、悩みを解消しましょう。

本来の「犬のしつけ」の意味

白と黒の大型犬の横向き

そもそも、「犬のしつけ」とはどういったことを指すべきなのでしょうか。

犬のしつけについてネットや本で調べると、次のように書いてあるものが多いです。

  • おすわり
  • マテ
  • フセ
  • おいで

トイレトレーニングも「基本のしつけ」として書かれているものが多いですが、トイレについては「なぜ必要なのか」は明確に理解できる内容なのでここでは省きます。

では、それ以外の4つの基本といわれているしつけは、なぜ犬やその飼い主にとって必要なのかを理解していますでしょうか。

多くの場合その理由として、

  • 落ち着きを取り戻す
  • 主従関係や信頼関係を作る
  • 指示に従いやすくなる

というような内容で説明されていると思います。

確かに、興奮している犬を形だけでも静止することができれば、トラブルを防止するひとつの手段にはなるでしょう。しかし、そもそも犬は主従関係を求めていませんし、その行動ができたからといって信頼関係ができるとも限りません。

また、出した合図(指示)と行動を結びつけて練習することでその行動が増えることはもちろんありますが、基本のしつけと言われるものをしたからといって従いやすくなるというものでもないのです。

いずれにしても、もっと大切にすべきポイントがあるように感じます。それは、「犬のしつけとはそもそも何なのか?」という点です。

犬に限らず子供でもそうですが、本来あるべき「しつけ」とは、飼い主や親の言う通りにその子をコントロールすることではありません。無理矢理言うことを聞かせよう、コントロールしようというのは支配にあたると考えます。

「しつけ」とは支配することではなく、問題に対して自分自身で解決できるように手助けすることです。

「犬のしつけ」ですべきことを正しく理解する

おすわりをする白い犬と飼い主

犬を「どこまでしつけすべき?」という点を悩んでしまうのは、上記で解説したように『しつけとは、問題に対して自分自身で解決できるように手助けすること』という考え方が抜け落ちてしまっているからだと思われます。

「おすわり」「フセ」「マテ」ができれば確かに物理的に「動かない」状態を作り出してはいますが、犬が自主的にその行動を選択し、フラットな気持ちでいるわけではありません。それは、犬のボディランゲージ含めたさまざまな状態を観察すれば、犬のその状態が形だけなのか、それとも自制心が養われた行動なのかを理解することができます。

何か問題が起きたときに、犬をしつけようと思うのではなく、どうすればいいかわからず困っている犬に対して、自分はどんな手助けをすれば解決させてあげられるのかを考えましょう。そして、それを犬にとってわかりやすく優しい方法で伝えて手助けしてあげるのがおすすめです。

犬と人両者のQOLを上げる重要性

犬と家族の団らん

犬のしつけは「どこまでしつけるか?」ではなく、「どうすれば犬も人もQOLが上がるのかを考えて工夫をする」ことが大事です。

基本のしつけとされているトイレトレーニングであれば、まずそこには「トイレシートの上で排泄をしてほしい」という人間の都合が存在します。また、犬は「寝床から離れた決まった場所で排泄をする」という習性があります。

この場合、(犬と人間の双方の願いを叶えることができれば、お互いにQOLを上げることができるのではないか?)と考え、それに沿った形でトイレトレーニングが開始されるのが本来あるべき姿なのです。

また、犬はもとより選択の自由が少ない環境にあることを忘れてはなりません。人は多くの選択肢をもっていて、それを選択し環境を変えることができますが、犬は人間社会で生活を共にするにあたって人間よりも選択肢や自由は少ないのです。

だからこそ、どうすれば選択肢を増やしてあげられるかを考え、どうにか人と犬の両者のQOLを上げることができるように、人間が工夫をこらさなければなりません。

まとめ

女性と犬

犬のしつけを「どこまでしたらいいか」ではなく、犬が困っていたら手助けをするべく、「どんな行動を教えたらその子の助けになるか?」「どんな行動を人間がとればその子の助けになるか?」を第一に考え、犬と人間両者のQOLを上げるために工夫をすることが大事です。

しつけをして犬をコントロールするのではなく、「その子を助けるためにどんな工夫をしたらいいか」について考えると、「どこまで?」という悩み自体がなくなります。

困っていたら助ける。そのための方法を教える。すると、周りからは「しつけのされた犬」として映るかもしれませんが、それは支配されているからではありません。

そう見えているのは、今回ご紹介したように「犬が自分自身で解決できるように手助けした」結果である、ということを是非多くの人に気づいてほしいと思います。

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