タイの首相が憲法裁判所の解任命令によって失職したことを受け、議会下院で新たな首相を選ぶ投票が始まりました。首相候補は、タクシン元首相の次女です。
タイの議会下院では16日、11の連立与党が首相候補として擁立した最大与党「タイ貢献党」の党首、ぺートンタン氏への投票が始まりました。
投票は、前のセター首相が14日に、軍の影響下にある憲法裁判所の解任命令によって失職したことを受けたものです。
37歳のぺートンタン氏は、2006年に軍事クーデターで失脚したタクシン元首相の次女で、過半数の票を獲得すれば、タイで最年少の首相が誕生することになります。
ただ、いまも政界に大きな影響力を持つタクシン氏の存在感がさらに強まるとみられ、長年、対立関係にあった軍など保守派との権力争いが激しくなる可能性も指摘されています。