眞鍋監督「これが我々の実力だったのだと今は真摯に受け止め」パリ五輪は予選敗退もVNLは主要国際大会10年ぶり銀【コメント全文】

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2024-08-16 22:09
眞鍋監督「これが我々の実力だったのだと今は真摯に受け止め」パリ五輪は予選敗退もVNLは主要国際大会10年ぶり銀【コメント全文】

日本バレーボール協会は16日、女子日本代表チームのシーズン総括を発表した。2021年の東京五輪後から、2度目となる代表監督を務めてきた眞鍋政義監督(60)は、協会を通じ「全ての皆さまに心より御礼申し上げます」とコメントした。

今シーズンの女子日本代表はネーションズリーグで主要国際大会10年ぶりとなる銀メダルを獲得。「最大のミッション」だったというパリ五輪の出場権を獲得した。本大会ではメダル獲得を目標に掲げたが、予選リーグ敗退。「『あの1点、あの1本』と悔やまれる場面がいくつもありますが、これが我々の実力だったのだと今は真摯に受け止めております」と振り返った。

2028年にアメリカ・ロサンゼルスで行われる五輪を目指すにあたって、「世界の強豪国と互角に戦うためには、選手個々の技術、 経験を積み重ねることはもちろん、戦術・戦略を磨き上げることが急務」。また「未来を担う選手たちに国際経験を多く積んでもらい、日本女子バレー全体の底上げを図っていくことが肝要であると、3年の任期を終えた今強く感じています」と今後の課題に言及した。眞鍋監督も「このチームが3年の間に経験してきた67試合の中で核となる試合を中心にしっかり分析して、次のサイクルを戦うチームへと引き継ぐ」とし、最後はファンや関係者への感謝で結んだ。

【眞鍋監督コメント全文】

2021年12月にバレーボール女子日本代表監督に5年ぶりに就任した際、私に課せられた最大のミッションが「パリ2024オリンピックの出場権獲得」でした。東京2020オリンピックの延期により、次のパリ大会までに与えられた準備期間は3年と通常より短いものでしたが、それはどのチームにとっても同じこと。自国開催のオリンピックを10位で終えた日本の女子バレーを復活させるべく、覚悟を決めました。 

チームが始動した2022年シーズンは、世界ランキングを少しでも上げるためにネーションズリーグではファイナルラウンド進出、世界選手権では第3次ラウンド進出を目標に定めました。結果としてどちらの目標も達成することができ、チームを引き継いだときは9位だった世界ランキングを6位まで上昇させることができました。 

2023年シーズンはサーブの強化を最大の課題として取り組みました。オリンピック予選ではトルコとブラジルに惜しくも敗れ、出場権を獲得することはできませんでしたが、振り返れば2023年シーズンをかけて取り組んだこのサーブ強化が、翌年のネーションズリーグでの銀メダル獲得やオリンピッ ク出場権獲得に繋がったと考えています。 

今シーズンは、パリ2024オリンピックの出場権がかかるバレーボールネーションズリーグと、その後に控えるオリンピック本大会と、短期間で2つの大会にピークを持っていかなければならない難しいシーズンでした。それでも、選手、スタッフの頑張りが実を結び、ネーションズリーグ初戦で、開催国で当時世界ランキング1位であったトルコにフルセットの末に勝利するなど、1戦1戦世界ランキングのポイントを積み重ね、オリンピックの出場権を獲得するというミッションを達成することができました。 さらにファイナルラウンドでは、準々決勝でアジアのライバル中国に勝利すると、準決勝では予選ラウンドから準々決勝まで13連勝中だったブラジルを破り決勝に駒を進めました。決勝でイタリアに敗れはしたものの、女子日本代表として10年ぶりに銀メダルを獲得することができました。トーナメ ント戦での銀メダル獲得は1978年にソ連で行われた第8回世界選手権大会以来であり、このような成績を収められたことを誇りに思いますし、今後の活躍が期待される若い選手たちにとって、たいへん貴重な経験になったと確信しています。

2つ目の山であるパリ2024オリンピックに向けて、ネーションズリーグ終了後に選手、スタッフ全員 で話し合い、「メダル獲得に挑戦」という新しい目標を設定しました。約1か月という短い期間ではありましたが、最大限の準備をしてオリンピックに臨みました。しかし、オリンピック本大会ではネー ションズリーグのファイナルラウンドで見せたような勝負強さを発揮することがなかなかできませんでした。初戦のポーランド戦のセット終盤、相手がギアを入れてくるタイミングで我々にミスが出て しまい、セットを取り切れないシーンがありました。ポーランド戦でも、その次のブラジル戦でも 「あの1点、あの1本」と悔やまれる場面がいくつもありますが、これが我々の実力だったのだと今は真摯に受け止めております。

 東京2020オリンピックからの再起を託された身として、最低限の目標である「パリ2024オリンピックの出場権獲得」という目標は達成することができましたが、自分たちの力を信じて目指したオリンピックの表彰台には手が届きませんでした。かねてより対戦国との体格やパワーの差について言及してきましたが、各国の守備力も年々上がっており、簡単にボールが落ちなくなっています。次のロサンゼルス2028オリンピックを目指すチームが世界の強豪国と互角に戦うためには、選手個々の技術、 経験を積み重ねることはもちろん、戦術・戦略を磨き上げることが急務です。このチームが3年の間に 経験してきた67試合の中で核となる試合を中心にしっかり分析して、次のサイクルを戦うチームへと 引き継ぐつもりです。

 3年間、たくさんの選手をバレーボール女子日本代表チームに招集し、ともに戦ってきました。その中には、パリ2024オリンピックを戦ってくれた選手13名だけでなく、これからの活躍が期待される選手もたくさんおりました。未来を担う選手たちに国際経験を多く積んでもらい、日本女子バレー全体の底上げを図っていくことが肝要であると、3年の任期を終えた今強く感じています。 最後になりますが、バレーボール女子日本代表チームに声援を送り続けてくださったファンの皆さま、ご支援をいただきましたスポンサーの皆さま、我々の活動を受け入れてくださった自治体ならび に関係各所の皆さま、選手の派遣などを通じてご協力いただきました所属チーム、リーグ、大学、高校などの皆さま、そして情報発信を担ってくださった報道機関の皆さま、全ての皆さまに心より御礼申し上げます。

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