換毛期に大量に抜ける猫の毛には、本当に悩まされますね。猫の被毛はどんな個体でも毛周期があり、定期的に毛が生え変わっていますが、特に春と秋に換毛期そと呼ばれる抜け替わる量が増える時期が見られる場合が多いとされています。なぜ被毛は生え変わるのでしょうか。そしてどのような対策が効果的なのでしょうか。この記事では、換毛期の仕組みを解説し、快適に過ごすための対策を紹介します。
換毛期の抜け毛対策4選
猫の抜け毛が大量にわき出る換毛期に、やっておきたい対策を紹介します。
飼い主にとっては掃除が大変な時期でもありますが、毛づくろいで猫が飲み込んでしまう毛もできるだけ防ぎたいもの。家の衛生も猫の健康も保つための、抜け毛対策をしましょう。
1.ブラッシング頻度をあげる
定期的にブラッシングしていても、換毛期には、特にブラッシング頻度を高めることで、抜けた毛をまき散らす前に取り除き、毛玉や毛づくろいによる飲み込みを防げます。
自宅でのブラッシングでは、よほど丁寧に時間をかけてやらないと抜け毛の多くは猫に残ったままになってしまいます。とはいえ、そんなに毎日ブラッシングだけに時間を使うのもむずかしいでしょう。
そこで、ブラッシング頻度をあげることで、まだ猫にくっついている抜け毛を取り除こう
というわけです。通常、週に数度のブラッシングも、換毛期だけは朝晩一日2回やっておくと床に転がる毛の塊はうんと減らすことができます。
皮膚の状態を良くするためにも、換毛期だけでなく、普段からこまめなブラッシングを習慣化し、被毛の生え変わる周期を健康なものにしておくことも大切です。
2.シャンプーやトリミングをする
短毛猫の場合は、自宅でのブラッシングだけでもかまいませんが、長毛種の猫は、換毛期に適したヘアカットすることで、毛が絡まって毛玉になるのを防ぐことができます。
夏にサマーカットにしている猫もいますが、秋まで短くしていると冬までに毛が伸び切らずに、寒い思いをすることもありますので、ヘアカットは年に1度に留め、あとはシャンプーで乗り切るのが得策です。
短毛種のなかにも、毛質がやわらかくカールしていて、毛玉を作りやすいタイプがいます。換毛期の抜け毛が取れずに、汚れと共に毛玉になってしまうと、プロでないと安全にカットするのがむずかしくなります。ブラッシングで取り切れない場合には、シャンプーを検討しても良いでしょう。
3.抜け落ちた毛は吸って捨てるのが基本!
猫から離れた抜け毛は、空気中に舞ったり、部屋の隅に入り込んだりして、どんどん溜まりやすくなります。その上、抜け毛が少量だと目につきにくくなりますので、空気清浄機や掃除機を使用して効率的に除去しましょう。
空気清浄機や掃除機なら、床や家具に落ちた毛だけでなく、空気中のごく細い毛まで吸い取ってくれます。猫の毛はホコリと絡まり、アレルギーの原因にもなるため、アレルゲンカットの機能があるタイプがおすすめです。
特に猫がよくいる場所や寝室などを重点的に掃除機をかけることをおすすめします。もし猫が掃除機を怖がる場合は、猫がいない時間帯に行うなどの配慮もしてあげてくださいね。
4.猫の健康維持に毛玉対策フードを
どんなにがんばってブラッシングなどをしていても、猫は毛づくろいをしながら、ドンドン抜けた毛を飲み込んでしまいます。
猫の消化器自体も多少の異物なら吐き出せるようにはなっていますが、換毛期のように大量の毛を飲んでしまうと今度は毛球症が心配です。
毛球症とは、飲みこんだ毛が胃や腸などでフェルト玉のように固まり、不調を引き起こしてしまう病気のことをいいます。
このような猫の毛球症対策には、毛玉対策のフードやおやつ、サプリメントが効果的です。毛玉対策フードには、主にビートパルプやセルロースなどの不溶性食物繊維が配合されていて、消化管内の毛に絡み、被毛同士がくっついて毛玉になるのを防ぎます。
猫はなぜ毛が生え変わるの?
換毛期とは、猫が古い毛を抜けさせ、新しい毛に生え変わる時期のことを指します。猫の体が季節の変化に適応するための自然な生理的な現象です。
猫は、暑い砂漠地域の出身だといわれていますが、毛の生えかわりは、砂漠を出てほかのいい気候の土地へ生息地を拡大していく過程で身につけた機能だといわれています。
恒温動物である猫は、外気に関係なく体温を一定に保つために、その土地の季節ごとの暑さ寒さに対応できるよう、被毛を入れ替える機能を獲得したのです。
一方、日常的な少量の毛の生えかわりは、猫の皮膚と被毛の健康維持のためだといわれています。古い毛を抜け落とすことで、皮脂の分泌を健全に保ち、皮膚を保護しているのです。
換毛期は外部環境によって起こります。気温の変化や日照時間の変化などです。室内飼いの猫でも、窓からの日光や照明、室温の変化などの環境要因によって、換毛サイクルが維持されていますが、外部環境の変化は屋外と比べて小さいため、室内飼いの猫は外猫ほどハッキリとした換毛が起こらないこともあります。
しかし、その場合でも被毛の生え代わりは起こるため、定期的に被毛はターンオーバーを繰り返し、古い被毛は抜けて新しい被毛が生えてくる体の仕組みになっています。
まとめ
今回は、猫の換毛期について紹介しました。
毛の生えかわりは、飼い主を悩ませる時期ですが、猫にとっては健康を維持するための自然な生理現象なのです。
飼い主にとっては、ちょっと手間がかかりますが、抜け毛をしっかり除去してあげることで、愛猫を快適に生活させてあげられます。
ブラッシングの頻度をあげたり、必要に応じてシャンプーやトリミングをしたりして、できるだけ抜けた毛を猫の体にくっつけたままにしないようにしましょう。もちろん、お部屋にも抜け毛をためないようにすることが大切です。こまめな掃除は、猫アレルギーへの対策にもなります。
同時に、愛猫には毛玉対策フードを与えることで、内側からのケアも忘れずに行いましょう。
換毛期が見られる場合は、愛猫と過ごす時間を増やせる機会です。グルーミングを通して、猫の体調の変化にも気づきやすくなります。
普段から換毛期のためにもグルーミングができる信頼関係を築くことも心がけましょう。抜け毛が多くて大変ですが、季節の変わり目でもあるため、愛猫の健康チェックも兼ねて楽しんで対策していきましょう。
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