国連報告書「北朝鮮、法律制定で表現や思想の自由への抑圧エスカレート」

国連は北朝鮮の人権状況について、外国からの情報の流入を防ぐために制定された法律などによって表現や思想の自由などに対する抑圧が顕著にエスカレートしているとする報告書を発表しました。

この報告書は国連機関が調査した去年7月から今年5月までの北朝鮮の人権状況について、グテーレス事務総長が発表したものです。

それによりますと、ここ数年の間に外国メディアのコンテンツなどの流入を規制するための「平壌文化語保護法」「反動思想文化排撃法」「青年教養保障法」などが施行されたことで、表現や思想の自由への抑圧がエスカレートしたとする多数の報告があったということです。

また、それぞれの法律には、違反した際に厳しい罰則が設けられていると指摘しています。

具体的には「平壌文化語保護法」では韓国風の言葉を模倣、または拡散する者に対しては「死刑を含む厳しい法的制裁に処されると規定している」と報告しています。

国連は表現と意見の自由を抑圧するすべての法律、特に問題の3つの法律を廃止、または改正するよう北朝鮮に求めたとしています。