セブン&アイ・ホールディングスは、カナダの企業から受けている買収提案について「提案価格は不十分である」などと意見をまとめたことがわかりました。カナダの企業は時価総額をわずかに上回る6兆円規模での買収を提案したこともわかりました。
【動画】セブン&アイHD 「提案価格は不十分」カナダ・コンビニ大手からの買収提案に 提案価格は6兆円規模
先月19日、買収提案を受けていると明らかにしたセブン&アイ。社外取締役で構成される特別委員会で慎重に検討が進められていました。
関係者によりますと、5日、開かれた取締役会で、買収提案を受け入れるメリットとデメリットなどについて報告があったということです。
さらに、カナダのコンビニ大手「アリマンタシォン・クシュタール」が提案した金額は、当時の為替レートで6兆円規模だったと明らかになりました。
現在のセブン&アイ株の時価総額はおよそ5兆6000億円。時価総額をわずかばかり上回る提案金額だったことについて、「価格は不十分である」などとクシュタールに書簡を送る方針です。
一方、買収提案をしたクシュタールは日本時間5日夜、決算会見で「財政的な観点からも買収に自信を持っている」と強調しました。
セブン&アイは買収提案について検討を続けていく方針ですが、社内には否定的な意見も根強く、今後、敵対的な買収に発展する可能性も残っています。