『類は友を呼ぶ』と言われているように、愛犬家には愛犬家の友人が多いです。そのため、つい犬嫌いや犬を怖がる方もいることを忘れ、配慮に欠ける行動をしてしまうことがあります。うっかりした行動が原因で、愛犬家や飼い犬たちの立場が悪くなることもあり得ます。犬や愛犬家がどんな方たちとも共生できるよう、犬の飼い主が他人に配慮すべきことを忘れてはなりません。
犬の飼い主が他人に配慮すべきこと
もしかすると、中には「人付き合いがあまり得意ではない」からと犬の飼い主さんになった方もいるかもしれません。しかし実際に犬と暮らし始めて、犬の飼い主である以上、他人との付き合いを逃れることはできないと実感されているに違いありません。
動物病院の獣医師や看護師、犬種によってはペットサロンのトリマーさんなどとの付き合いは長くなります。また、ご近所の方や愛犬との散歩で出会う人々とも、会話だけではなくさまざまな配慮をした上でのお付き合いが必要になります。
それがうまくできてこそ、愛犬と共に地域社会に受け入れられ、トラブルなく過ごすことができるのです。災害時なども考えると、愛犬にも見知らぬ人や犬と上手に過ごせる能力が求められます。
そこで今回はその第一歩として、犬の飼い主さんが他人に対して配慮すべきことについて解説します。
1.悪臭
納豆好きな方には納豆のニオイが「美味しそう」だと感じますが、嫌いな方には独特でクセのある「悪臭」にしか感じないというのと同じで、犬の体臭も犬を好きではない方にとっては「悪臭」に感じることが多いようです。
愛犬の体臭は愛犬の身体からするだけではなく、飼い主さんの服や身体にも付いています。お店や電車などで隣り合わせになった方や、ドッグカフェなどで、飼い主さんや愛犬の身体からのニオイが気になる方もいるかもしれません。
犬のニオイに関しては、排泄物を気にする飼い主さんは多いのですが、体臭には気付かない方もいるようです。
定期的にシャンプーをしたり身体を拭いたりして、周囲の方に犬の体臭で不快な思いをさせないようにという配慮も忘れないでください。
2.騒音
犬の鳴き声は、遠くまでよく通ります。見知らぬ人が訪ねてきたり、散歩中に知らない犬とすれ違ったりするときに吠え声がうるさいと感じたり、飼い主さんの帰宅を喜ぶ犬の声がうるさいと感じるご近所さんもいることでしょう。
また集合住宅の場合は、室内を走り回ったり、遊びながら立てる物音なども騒音に感じるケースがあることにも注意しましょう。
3.脅威
犬が嫌いではなくても、「怖いので近寄って欲しくない」という方もいます。唸って威嚇したり飛びかかりそうになったりするわけでもないのに、ただ犬の姿を見ただけで怖いと感じる方もいるということを頭に入れておきましょう。
相手が犬好きなのか、あるいは怖がっているのかは、一見しただけではわかりません。人とすれ違う際は、できるだけリードを短く持ち、愛犬をご自身のすぐ横につけるなどの配慮が必要です。
4.散歩のマナー
毎日の愛犬との散歩では、前述の3点を総合的に配慮しなければなりません。
原則、排泄は室内で済ませてから出かけること、万が一外で排泄したがった場合は適切な場所で排泄させ、排泄物を回収した上で水で洗い流すことは、最低限の散歩マナーです。
他にも、必ず首輪またはハーネスとリードを着用し、人とすれ違う時にはリードを短めに持つこと、愛犬が興奮しても飼い主さんの指示で落ち着かせられるようにトレーニングしておくことなども必要です。
5.公衆衛生
愛犬の抜け毛は風邪に乗って遠くまで拡散します。部屋の中の掃除だけではなく、抜け毛が外に飛散しないようにすることも、飼い主さんの役目です。
また、ノミやダニなどの寄生虫を予防は愛犬の健康を守るだけではなく、他の犬への感染を防ぐことにもつながります。
同じように、愛犬の病気の早期発見・早期治療や、ワクチン接種等による感染症の予防も、愛犬のためでもあり、地域に住む他の犬や人への公衆衛生として大切な配慮です。
愛犬のためにこそ必要な周囲の理解
愛犬を迎え入れるときは、どの飼い主さんも「この子を最期までしっかりと世話しよう」と思っていることでしょう。しかし実際は、突然の事故や病気、災害などによって、どうしても愛犬の最期まで一緒に暮らせなくなることもあり得ます。
一緒に暮らしている間は、飼い主さんが間に立って愛犬を地域社会の中に溶け込ませることができていたかもしれません。しかし、飼い主さんがいなくなっても愛犬が人間社会の中で生きていけるようにするためには、普段のしつけで人間社会で暮らすためのマナーを身に付けさせなければなりません。
また、普段からマナーを守り、周囲への配慮を欠かさないことで、周囲の方に愛犬を受け入れてもらい、友好的な心情で接してもらえるようにもなるでしょう。
もし「自分が最期まで面倒を見るので、周囲を気にせず我流で構わない」と考えているのであれば、それは愛犬を不幸にするかもしれない、ということに気付いてください。
まとめ
とても残念なことですが、普段どんなに周囲への配慮をしていても、その行動はあまり人々の心には残りません。
ところが、ついうっかり配慮の欠けた行為をしてしまうと、それが大きく人の心に残ってしまい、「あそこの犬は…」という印象を残してしまいます。
世の中に犬好きな方はたくさんいます。しかしそれと同じくらい、いえ、もしかしたらそれ以上に、犬嫌いな方や犬が怖い方、さらには犬アレルギーを持っている方などもいることを忘れてはなりません。
ご自身や愛犬が地域に受け入れられ、気持ちよく暮らしていけるように、常に周囲への配慮を忘れないようにしたいものです。
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