猫の動物病院探し参考になる「キャットフレンドリークリニック」の基準とは?【獣医が解説】

2024-10-09 17:20

動物病院に行くのは、ネコちゃんにとってはなかなか慣れないこと。それでも、かかりつけの動物病院を作っておくことは、いざという時のために絶対必要なことです。どんな動物病院が猫にとって望ましいのか、また通院時の工夫などを解説します。

動物病院に連れて行くときに気を付けたい、ネコちゃんの特性とは

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「猫は小さな犬ではない」というのは、動物病院業界ではよく聞かれる格言の一つ。

ネコちゃんは現在、主に完全室内飼育されている子が多いと思います。

知らない「外の世界」へ連れ出されること自体がまずストレスと感じる子が多いです。

「病院へ行こうとしてキャリーを用意していたら、もう見当たらなくて・・・捕まえられないんです。」という飼い主様のお言葉は、動物病院でもよく聞かれます。

また、基本的に単独行動を好むネコちゃんは、基本的に知らない動物との交流を好みません。

待合室でワンちゃんに吠えられたり、キャリーを覗き込まれたりすることは、大きなストレスとなるでしょう。

「群れで生き、他に認められることを望む」犬とは違い、「嫌なことを我慢する」というのがネコちゃんはとっても苦手です。

もちろんしつけやトレーニングが出来ないわけではありません。「嫌なこと」を上回る「大好きなこと」を見つけることでトレーニングすることは可能ですが、動物病院という場所やされる処置に我慢ならない!と思っているネコちゃんは少なからずいるでしょう。

大きな声や物音、素早い動きなどもネコちゃんが嫌うことの多いものです。

できるだけ穏やかに静かに、動物病院でも過ごさせてあげたいですね。

動物病院に連れていく時の、ちょっとした工夫

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ネコちゃんは狭いところが好きな生き物です。

キャリーケージのようなものは、ネコちゃんにとって「嫌な記憶」さえなければ好きな狭さだと思われます。

毎回「キャリーに入ると、動物病院で嫌なことをされる」という流れが出来上がってしまうと、ネコちゃんにとっては「キャリーは嫌なもの」という学習が出来上がってしまいますね。

診察台ではキャリーから出てきたくない、診察が終わったら素早くキャリーに帰っていくネコちゃんを見て、「家ではあんなに入りたがらなかったのに・・・」と苦笑されている飼い主様も多いです。キャリーに入ればまずオヤツがもらえる、など「キャリーに入れば良いこともある」という学習を是非、日常からおこなってみてください。

また、動物病院はどうしても緊張して「怒ってしまう、引っ掻いてしまう」という子も少なくありません。キャリーに入れる前に洗濯ネットなどに入れてもらうことで、怒ってしまってキャリーから出せない、キャリーから走り出して逃げ出そうとして怪我をしてしまうことを防止することが出来ます。洗濯ネットは爪で破かれてしまわないように、目の粗いものがお勧めです。

また、キャリーは窓やメッシュの大きいものではなく、しっかり隠れられるものが良いでしょう。目や耳の感覚が敏感なネコちゃんのために、大きな物音や視線からさえぎることができるよう、キャリーの上から布で軽くカバーをかけるのも良いと思います。

ハードキャリーは手軽なお値段で購入でき、丈夫で型崩れもしませんが、組み立て時の音には怯えるネコちゃんも多く見られます。動物病院でパニックにならないよう、留め具を開け閉めする音などには、日常から慣らしてあげることが大切です。

「キャットフレンドリークリニック」とは

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「キャットフレンドリークリニック」という言葉をご存知でしょうか。

これは猫にやさしい動物病院の【道しるべ】として、猫に対する有識者の集まりInternational Society of Feline Medicine(isfm)という国際組織によって決められている動物病院の基準です。

【ブロンズ】【シルバー】【ゴールド】の3段階で基準が決められており、上の基準になるほどより厳しく、設備などにも言及されています。

基本理念

猫特有のニーズを理解し、猫にとってやさしい病院となるよう努力していること。

優しく親身に、かつ思いやりのある方法で猫を扱うことができること。

猫の病気の診断・治療に必要な設備があること。

(手術や入院をおこなう病院には、シルバー以上の基準を求められます)

認定基準の一部紹介

動物病院のスタッフ全員が、猫専門の卒後教育講座を受ける必要があります。

さらに各施設には必ず「猫専任従事者」を1名~3名、定めなくてはなりません。

待合室では犬と接するストレスがかからないよう、猫専用待合室や猫専用待合スペースが設けられていなくてはなりません。

(ただし、ブロンズ基準では診療を完全予約制にすることで、予約時間を犬と猫で分け、接触のストレスをなくすことも許可されています。)

シルバーやゴールド以上の基準では、猫同士の接触や飛沫感染などを防ぐため、待合室の構成や備品(ケージを覆うカバーの貸し出しなど)、入院室の作りなどにも基準が定められています。

キャットフレンドリークリニックの認定を受けた病院では、ネコちゃんのストレスをどうやって軽減しながら、通院・診察・治療をおこなっていくかを説明し、開示してくれます。

日本にあるキャットフレンドリークリニック」の数は

現在国内には、ゴールド取得病院が140病院、シルバー取得病院が52病院、ブロンズ取得病院が2病院となっています。

JSFM(ねこ医学会)のホームページで、取得病院を検索することが出来ます。

ネコちゃんの動物病院選び

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そんな「キャットフレンドリークリニック」が近くに何件もあれば、また全ての動物病が「キャットフレンドリークリニック」であれば良いですが、現実にはなかなかそうはいきません。ネコちゃんに合わせた病院設備を備えることが「シルバー」以上の認定では必要となってきますので、古くからの病院や小さな診療所では、基準を満たすことが困難である場合もあります。

待合室や診察室に「猫専用」のものがある病院はとても望ましいですが、例えば予約をとることで「待ち時間を少なくする」工夫が可能です。

待合室で多くのワンちゃんネコちゃんが待っているような場合、例えば車での来院であれば車内で順番を待てる病院であると嬉しいですね。

待ち時間は少なくしたいですが、診察にはしっかりと時間をかけてもらえると望ましいです。ネコちゃんは相手の素早い動きが苦手ですので、丁寧にゆっくりと診察してあげられる環境が良いでしょう。

近頃ではホームページなどで病院の設備なども確認することができるようになりました。

しかし実際に行ってみて話を聞くこと、設備を見ることに勝るものはありません。

また、ネコちゃんにも様々なタイプの子がいます。

おうちのネコちゃんがどんな性格の子なのか、どんな動物病院なら安心して診察してもらえるかということをまずしっかり把握しましょう。

何よりも、飼い主様が納得して治療に進めるような、信頼できる動物病院を選んでいきましょう。

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