埼玉西武ライオンズの西口文也新監督(52)が11日、都内ホテルで就任会見に出席し、「身が引き締まる思いでいっぱいです」と話した。
【写真を見る】【西武】西口文也新監督が就任会見「身が引き締まる思い」歴史的低迷脱却へ「守りの野球が理想」
今季監督を務めていた松井稼頭央氏(48)は交流戦前の5月から休養。以降は、渡辺久信ゼネラルマネージャー(59)が監督代行を兼務しチームの指揮をとっていた。冒頭で、「埼玉西武ライオンズ1軍監督を引き受けることになりました」と改めて報告。2軍監督から内部昇格を果たし、「ついにこの日が来たな」と率直な思いを明かした。
西口新監督は1994年ドラフト3位で西武に入団すると、2015年までの21年間にわたり西武一筋でプレー。3度の“幻のノーヒット・ノーラン”に嘆いたが、通算182勝を挙げ、沢村賞1回、最多勝2回、ベストナイン2回など数々のタイトルを獲得し、右腕のエースとして活躍した。2015年に現役引退をしてからは投手コーチを務め、2022年から二軍監督に就任していた。「今この場にいること自体が、夢心地」と西口新監督。
1か月ほど前に飯田球団本部長から「もうあなたしかいない」と頼まれたといい、「少し考える時間をいただきましたけど、自分の中ではどうやったら勝つようなチームにしていけるかなっていうことを考えた上で、ご返事させていただきました」と就任の経緯を説明した。
今季は2年連続Bクラス、3年ぶりの最下位に沈んだ西武。3年間ファーム監督を務めた西口新監督は「メンタルが弱い選手が多いように見受けられてます」とチーム全体を冷静に評価。「1軍に上がって、なかなか結果が出ないっていう選手が多い」と話し、「そういう選手たちが1軍の舞台で活躍してできるようになってほしい」と選手たちに期待を寄せた。
歴史的低迷脱却へチームの再建は「どうしようかなっていうふうに監督を引き受けてから頭の中でぐるぐるといろいろ考えている最中」。「本当に守りの野球っていうのが自分の中では理想」といい、「ベンチでどっしり何もせずに、試合を見てるのが一番いいかな」と理想の監督像も話した。
最後に、「今年はベルーナドームから西武球場前駅まで帰る足取りが重かったと思います。
来年は少しでも足取りが軽くなっていただけるように精一杯頑張っていきますのでこれからも応援よろしくお願いします」と西武ファンへ呼びかけた。
西武は2019年以来のレギュラーシーズン優勝を目指したが、開幕から波に乗れずに5月18日には自力優勝の可能性が消滅。9月10日に2021年以来の最下位が確定し、同日85敗目を喫し球団ワースト記録を更新するなど歴史的低迷に苦しんだ。今季は全143試合を戦い、49勝91敗3分け。