■第78回国民スポーツ大会 少年女子A800m決勝(12日、佐賀県佐賀市・SAGAサンライズパーク SAGAスタジアム)
少年女子A800m決勝に出場した日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2年)が2分02秒09の大会新記録で優勝した。
前日の予選を2分05秒65で走り、2位と3秒以上の差をつけ全体トップで決勝進出を決めた、日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2年)。
決勝でスタートから飛び出した久保は先頭に立つと、一気に2位以下を引き離す。400mを58秒で通過し独走体勢に入ると、一人旅のまま1位でゴールした。
予選ではつけなかった鉢巻を巻いて決勝に挑んだ久保。「本来は大阪代表という形なんですけど、学校を背負って走らせて頂いてるし、応援してくれているみんなの気持ちも背負って走りました」とその思いを語った。「冬季の練習で持久力をつけて、春の800mで日本記録を更新できる走りができるように練習に取り組みたい」と力を込めた。
久保は7月15日の記録会で、1分59秒93の日本新記録をマーク。2005年に杉森美保が記録した2分00秒45を0秒52上回り、19年ぶりに記録を更新し、日本女子選手初の2分切りを果たした。7月末のインターハイでは2分00秒81の大会記録で連覇を達成し、8月のU20世界陸上でも2分03秒31をマークし6位入賞を果たした。
9月29日に行われたYogibo Athletics Challenge Cupでも、2分01秒25で優勝。日本選手権、インターハイに続き、今年3つ目となる全国タイトルを獲得した。
また、成年女子300mはフロレス・アリエ(日体大、静岡)が36秒79で優勝し、松本奈菜子(東邦銀行、福島)が36秒93で2位に入った。両者とも37秒08の日本記録を上回ったが、フロレスはペルー国籍のため、松本の記録が日本記録となる。