事実上スタートした衆議院選挙。裏金事件で自民党を非公認となった元議員と、3年前に政治とカネをめぐり略式起訴された元大臣が同じ選挙区に立候補する予定で、異例の展開となっています。
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“非公認”に“復党” 保守分裂の「東京9区」 有権者は“政治とカネ”どう判断?
400人以上がつめかけた会場。11日夜、菅原一秀元経済産業大臣の総決起大会が開かれました。
菅原一秀 元経産大臣
「この人生のすべてをかけても、この戦いに勝ち抜かねばならない」
菅原氏は地元の行事で有権者に現金などを配ったとして公職選挙法違反で略式起訴され、2021年、罰金と公民権停止3年の略式命令を受けました。
2024年7月に公民権が回復。10月9日付けで自民党に復党しましたが、次の衆院選には無所属で東京9区から立候補する予定です。
いわゆる”裏金議員”について、こう話します。
菅原一秀 元経産大臣
「私自身はお祭りや盆踊りに会費を出して、そのことでおとがめを受けまして、自ら議員を辞めました。(“裏金議員”は)党の判断でこうしたことになったということはいかがなものかと思う。そこは政治家であれば、自分で責任を取る。これが国民との約束だと思います」
菅原氏の出馬予定に有権者は…
東京9区の有権者
「彼をすごく応援しているわけではないけど、それと(裏金議員)比べたら、公民権停止って全員がなっちゃう話」
「昔の政治家なんですよね。彼にとってはもう最後でしょ」
同じ東京9区には、自民党に所属する安倍派の今村洋史元衆院議員も立候補予定ですが…
安倍派 自民党から非公認になった 今村洋史氏
「私、今村洋史は、自民党本部から『公認にならない』と、『非公認である』と通知を受けました」
政治資金収支報告書に220万円の不記載があり、党からの処分は受けなかったものの、今回、自民党から非公認を言い渡されました。
安倍派 自民党から非公認になった 今村洋史氏
「(Q.非公認という党の判断については?)私といたしましては自業自得と思っております」
自民党からの公認を前提に準備してきましたが…
安倍派 自民党から非公認になった 今村洋史氏
「そこにある選挙はがきが丸々ムダになっちゃって…。これが約5万5000枚ですか、まったくムダになった。掲示板ポスターも“公認”が入っているので作り直し」
現時点では、東京9区の自民党公認候補予定者はおらず、自民党に復党した菅原氏と非公認となった今村氏の“自民党系”同士が立候補し、票を奪い合うことになります。
また、立候補を予定している立憲民主党の現職・山岸一生氏は…
立憲民主党 山岸一生氏
「今、この練馬、東京9区、大変な激戦区だ、注目選挙区だと言われています。公認、非公認、復党、勝ったら追加公認。自民党の中でいわば内輪のドラマを作って、なんだか変わったような、盛り上がったような、新しいような、そういうことを演出しようとしている。私は騙されてはいけない」
この他、東京9区には日本維新の会の新人・大河内茂太氏も立候補を予定しています。