王族だけが飼うことを許された『高貴な猫種』4選 それぞれの魅力や歴史をご紹介

2024-10-14 20:20

はるか昔、王族限定で飼育が許可された猫種が存在していました。王族をも魅了した、美しく高貴な歴史を持つ猫種を4つご紹介します。

1.ペルシャ

ブラウン背景のシャム猫

日本でも知名度の高い『ペルシャ』は、ビクトリア女王を始めとするイギリス王族で広く愛された猫種です。

長毛種の代表格といわれる美しい毛並みは、貴族の飼う猫にふさわしいとして長く王族限定猫種となりました。潰れたような丸い顔も特徴で、ペルシャを元にヒマラヤンやエキゾチック・ショートヘアなど新たな猫種も生まれたほどです。

王族の猫として名高いペルシャですが、意外にもその起源は謎に包まれています。

分かっているのは、イラン(旧ペルシャ)の土着猫、もしくはアフガニスタンの長毛種を交配して作出された長毛猫が、1500年代頃にヨーロッパに渡ったということ。そこから更に別の猫種との交配が進み、現在の『ペルシャ』が誕生したということです。

ビクトリア女王が愛したペルシャはブルーの毛を持っていましたが、現在公認されている毛色や模様は実に40以上。また、猫にしては珍しく温厚で落ち着いた性格も、王族に愛された理由のひとつといえます。

2.ロシアンブルー

グレー背景のロシアンブルー

ロシアの王朝「ロマノフ王朝」の一族に長く愛されたのが、アッシュブルーの毛色が美しい『ロシアンブルー』です。

瞳も鮮やかなグリーンカラーで、その美しさはまるで宝石のようだと重宝されました。口角がきゅっと上がった口元も特徴で、「ロシアンスマイル」と呼ばれています。

ロシアンブルーの起源は、スカンジナビアのアルハンゲリスク港とされます。1860年代に船乗りたちによってヨーロッパに渡ったロシアンブルーは、当時『スパニッシュブルー』『マルタ猫』などの呼び名でイギリスのキャットショーにも参加しました。

スリムでしなやかな体型は、ロシアのみならずイギリス王朝でも人気を博しました。しかし、やがて第二次世界大戦後に一時絶滅の危機に。

それでも「ボイスレス・キャット」と呼ばれるほど鳴き声を発しない性質や、「犬のような猫」と言われるほど賢い性格は王室以外でも重宝され、現代でも広く親しまれています。

3.シャム

ネイビー背景のシャム

今では世界的な人気となっている『シャム』も、もともとは一般人の飼育が許されなかった猫種です。

シャム猫が飼われていたのは古来のタイ。タイでは「ウィチアン・マート(月のダイヤモンド)」と呼ばれていたことからも、シャム猫が高貴な存在であったことが伺えます。

正確な起源は不明ですが、タイでは500年以上前から飼育されており、古い詩集の中では幸運を招く17種の猫の1種であったことが分かっています。

王室の他、富裕王や高位の寺院でも愛されましたが、1884年にイギリスに渡ったことをきっかけに世界中でポピュラーな猫種となりました。

シャムは筋肉質でいてスレンダーな体型、長い脚、サファイアブルーの瞳をもち、まさに女王のような優雅さと気品を感じます。

非常にクールな性格ですが、意外と甘えん坊な一面があり、飼い主とのスキンシップを好みます。遊び好きな性格でもあり、風貌とのギャップもまたシャム猫の魅力といえるでしょう。

4.ターキッシュアンゴラ

白背景のターキッシュアンゴラ

日本では聞き慣れない『ターキッシュアンゴラ』という猫種は、とくにフランス王室のマリー・アントワネットが寵愛したことで知られています。気品あるお嬢様のような白く繊細な毛とアーモンド型の眼は、トルコでは「生きる宝石」と呼ばれるほど。

16世紀にトルコ(旧アンゴラ)でマヌルネコと自然交配したことで生まれたといわれています。商人たちによってフランスに持ち込まれたあと、ヨーロッパの王室や上流階級の家庭から注目されたそうです。

美しく高貴な風貌とは裏腹に非常に温厚な性格であり、飼い主に忠実な面も特徴的です。そのような性質が故に王室で重宝されたと考えられますが、比較的飼いやすいことから現在でも広く親しまれています。

まとめ

緑の目をしたターキッシュアンゴラ

今回は、王族だけが飼うことを許された「高貴な猫種」について解説しました。

王室で愛された猫たちは、美しい風貌と魅力的な性質を持っていました。ただ綺麗なだけでなく、唯一無二の特別な個性を持っていたことが、当時の王族を夢中にさせた理由かもしれません。

その特別待遇から絶滅寸前に陥った猫種も少なくありませんが、種を保存しようと懸命に活動した者たちの存在があることも忘れてはいけませんね。

関連記事

子猫が『はじめての猫パンチ』に挑戦した結果…『下手すぎる瞬間』がたまらないと5万2000再生「かわいいww」「ため息が出る」
猫2匹の『初対面から仲良し兄弟になるまで』をまとめてみたら…成長した姿が感動的すぎると63万再生「涙がでた」「素敵なお兄さんだね」
猫は『好きな人』と『嫌いな人』を区別している
猫が撫でてほしい時にする6つの仕草
『猫を助けて』お風呂中に犬が呼びに来たので行ってみた結果…まさかの光景が面白すぎると47万再生「ワロタw」「抜けてよかったw」

  1. “日本人最年少”習得「足弓芸」、体が軟らかすぎる中学生「“師匠”は食べられない宿命…」【ゲキ推しさん】
  2. ビール大手 今年の方針は“ビール強化” 来年に迫ったビール減税を前に
  3. 雑巾を咥えた大型犬がリビングで大暴れ…イタズラがバレた瞬間の『まさかの顔』が18万再生「わかりやすいw」「なんでも顔に出ちゃうタイプ」
  4. 岩本絹子容疑者の自宅や関係者のマンションから計4億円相当の現金や金塊 警視庁が家宅捜索で押収 東京女子医大元理事長の背任容疑事件 警視庁
  5. 政治資金監視委の法案骨子を2月策定へ 公明・国民が方針確認
  6. 【長瀬智也】「長州さんに呼び出されました」ステーキハウスでレスラー会 長州力・武藤敬司・中邑真輔の王座3人に囲まれる
  7. 家にスマホを忘れたので『ここでちょっと待っててね』と犬に伝えた結果…戻った時に見せた『泣ける光景』に4万9000いいね「偉い」「尊すぎ」
  8. 「給水管に垢たまり水の流れ悪くなる」 うそ言い洗浄代金詐取容疑 リフォーム会社「ユメホーム」従業員男を逮捕 過去に高額請求などの消費者相談が 警視庁
  9. 雪印メグミルク、177品目を値上げ “雪印コーヒー”“6Pチーズ”など
  10. タロイモの茎になんだか見慣れない生物が!近寄ってみると思いもよらない状態になっている鳥だった!
  1. フジテレビ・港浩一社長が17日に会見へ 中居正広さん“女性トラブル”説明か
  2. 多重債務者を狙い1億円以上を得たか 86歳の弁護士逮捕 違法に債務整理の紹介を受けた疑い 警視庁
  3. 三菱UFJ銀行、半沢頭取らの報酬減額処分へ 元行員の貸金庫窃盗事件で
  4. 高校3年生の男子生徒が死亡 バイクで通学中に車と衝突し転倒 「気がつかなかった」…乗用車の運転手を現行犯逮捕 東京・福生市
  5. 「暴行の犯人であるとして有罪とする根拠はない」1歳児を死なせた罪に問われた元保育士に無罪判決 横浜地裁
  6. 栗林中将の孫「長く後世に正しく伝えていかねば」 硫黄島の戦没者追悼式
  7. コンビニ各社が“食料備蓄”の必要性訴え 南海トラフ地震に備えを
  8. 【独自】SNS型ロマンス詐欺で1人5役演じて信じ込ませたか 28歳女を詐欺などの疑いで再逮捕
  9. イチロー氏が殿堂入り!有資格1年目では史上7人目「何とか日本野球の力になりたい」岩瀬仁紀ら4名が選ばれる、王貞治氏も祝福
  10. 保守派・FOXニュース「最悪の退任演説」 米・バイデン大統領、“最後の演説”でトランプ次期政権を批判
  11. 【速報】石破総理が中小企業の賃上げ・価格転嫁支援などを表明 早期に下請法改正へ
  12. 【独自】南太平洋バヌアツM7.3首都直撃地震発生から1か月、復興進まずも総選挙実施
×