国連の女性差別撤廃委員会による審査で、選択的夫婦別姓制度の導入について日本側が「さらなる検討が必要」などと説明したことについて、青木官房副長官は18日、「誠意をもって回答した」と理解を求めました。
国連の女性差別撤廃委員会はこれまでに3度、夫婦同姓を義務付けた民法を改正するよう勧告を出しています。
10月17日、スイス・ジュネーブで委員会は日本での選択的夫婦別姓の導入に向けた検討状況などについて説明を求め、日本政府の代表団は「世論調査でも意見が分かれており、より幅広く国民に理解を得る必要がある」と答えました。
青木一彦 官房副長官
「審査においては、委員からの質問に対して誠意をもって回答したと承知いたしております」
また、審査では男系男子にのみ皇位継承を認める皇室典範についても質問がありましたが、青木副長官は「皇位継承のあり方は国家の基本に関わる事項であり、女子差別撤廃条約の趣旨に照らし、皇室典範を取り上げることは適当でない旨を説明した」と述べました。
青木副長官はこれらの政府側の説明について「誠意をもって回答した」と述べる一方、今後公表される委員会の最終見解の内容を十分に検討し、関係省庁と協力して適切に対応する考えを示しました。