犬は恐怖を感じたときに、恐怖心の強さや、状況に応じてさまざまな行動で気持ちを表現します。時に恐怖心から攻撃的な行動に出ることもありますが、それは相手を傷つけるためではなく、自分を守るための行動です。犬の気持ちを正しく理解して、適切に対処できるようになりましょう。
1.低い姿勢で尻尾を下げる
犬は怖いと感じると、姿勢を低くして尻尾を股の間に挟むポーズをします。恐怖心でその場から逃げることもできず、必死に耐えている状況です。
犬の気持ちを代弁するなら「それ以上近づかないで」「ケンカする気はないよ」といったところでしょうか。できれば関わりたくないという気持ちのあらわれとも言えるでしょう。
このようなときは、一旦恐怖の対象から引き離して犬が落ち着くのを待ってあげてください。大げさにになだめると「これは怖いことだ!」と認識してさらに不安を感じてしまうことがあります。あくまでも冷静に、さりげなく離すのがポイントです。
気持ちが落ち着いたら優しく声をかけながら撫でててあげると良いでしょう。
2.隠れようとする
ビビリな犬は怖いと感じる状況になると、飼い主さんの背後や、狭い場所などに身を隠そうとします。
飼い主さんの背後に隠れるのは、飼い主さんに守ってもらおうと助けを求める行動です。
狭い場所に隠れようとするのは、ほかの犬や動物が入り込めない場所で安心感を得たいからだと考えられます。ビビリな愛犬のために、安心して隠れられる場所を用意してあげましょう。
また恐怖心でパニックになり、隠れようとしている犬は、隠れる場所を探して突然走り出すことがあります。外でそのような状況になると、交通事故や人にぶつかるなどの可能性があり危険です。外出中は、リードを短く持ち、コントロールできるようにしましょう。
3.唸る・攻撃的な行動をする
犬は恐怖を感じると、腰が引けたような状態で唸り声をあげることがあります。これは恐怖の対象である相手に対して「これ以上近づくな!」「これ以上近いづいたら攻撃するぞ!」という警告です。
警告を無視して近づくと、恐怖心から「吠える」「噛みつく」などの攻撃的な行動に出てしまう場合があります。犬が攻撃的な行動に出るのは、追いつめられて恐怖心が限界に達したときです。
犬が恐怖心から唸り声をあげる、攻撃行動に出るといった場合は、刺激しないようにして、気持ちが落ち着くまでそっとしておきましょう。また日常生活では、愛犬を追いつめるような行動をしないことが大切です。
原因がわからず対応が難しい場合は、犬の行動に詳しい獣医師の診察を受けるのもおすすめです。
4.震える・固まって動かなくなる
もし愛犬が、震えて固まっていたら、強い恐怖心を感じている証拠です。どちらかと言うと「おびえている」ときに見せる行動です。
虐待を受けた、ほかの犬に攻撃された、動物病院で痛い思いをしたなどのトラウマ的体験が原因となっている場合が多いでしょう。
回避できることなら避けるようにするのがいちばんですが、動物病院のように避けることができない場合もあります。そのようなことに対しては、恐怖の対象に近づいたら好物のおやつをあげるなど「良いことあった、嬉しいことあった」という学習をさせプラスのイメージを持たせるようにします。
まとめ
犬は怖いと感じるとさまざまな行動で、恐怖心をあらわします。
もし「愛犬が怖がっているのかな?」と感じる行動をしていたら、状況をよく観察して原因を見つけ、適切に対処してあげてください。怖いと感じることすべてを回避するのは難しいかもしれませんが、少しでも減らしてあげることが大切です。
また恐怖の度合いが強い場合は、行動診療を専門とする獣医師に相談するのもおすすめです。愛犬が安心して過ごせるように適切に対策してあげましょう。
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