バドミントン男子シングルス東京五輪代表の桃田賢斗(30、NTT東日本)が今季限りで現役を引退することが3日、関係者への取材で分かった。
桃田はネット際ギリギリにシャトルを落とす「ヘアピン」を武器に、2018年、2019年の世界選手権男子シングルスを2連覇。2018年にはシングルス、ダブルスを通じて、日本男子初の世界ランキング1位に上り詰め、約3年間に渡りその座を守り続けた。
2019年には国際大会で年間11勝をあげ「男子シングルス年間最多勝利数」のギネス世界記録にも認定され、「絶対王者」として君臨し続けた。しかし、2020年1月にマレーシアで交通事故に巻き込まれ、右目の眼窩底を骨折。懸命なリハビリを経て、2021年の東京五輪に出場したが、1次リーグで敗退。その後は腰痛に苦しみ、今年のパリ五輪代表入りを逃した。5月には日本代表からの引退を表明していた。
現在、桃田は今月2日に開幕した日本のトップチームが集まる団体戦・S/Jリーグに参戦中。開幕戦では曽根雄太(28、大同特殊鋼)に2-0で勝ち、チームの勝利に貢献した。関係者によると、桃田はこの大会が終了する来年2月に現役を引退するという。
日本バドミントン界を牽引してきた元世界王者が、ついにラケットを置く。
■桃田賢斗(ももた・けんと)
1994年9月1日、香川県出身。福島・富岡一中、富岡高校から2013年、NTT東日本に入社。
2018年~2023年全日本総合選手権6連覇。
2018年・19年に世界選手権2連覇。元世界ランキング1位。
2020年東京五輪1次リーグ敗退。
座右の銘は「感謝」175㎝・左利き