■フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦 NHK杯(8日、国立代々木競技場第一体育館)
NHK杯が開幕し、ペアのショートプログラム(SP)で“りくりゅう”こと三浦璃来(22)・木原龍一(32)組(木下グループ)が71.90点をマークし、首位スタートを切った。
同大会、2年ぶり出場のりくりゅうペアは、今季GPシリーズでは第1戦のスケートアメリカで優勝。今大会も優勝ならば2年ぶりのGPファイナル(12月、フランス・グルノーブル)進出が決まる。
SP最終滑走の三浦・木原組がリンクに登場すると、この日一番の拍手が響いた。序盤は高さのあるトリプルツイストを決めたが、トリプルトウループでは三浦が空中で足が開いてしまい3回転にならず。スロージャンプはダイナミックに決めると、コンビネーションスピン、デススパイラル(コンパスのように円を描く技)も加点がつく演技で、大きな歓声が沸き起こった。
ジャンプのミスもあり、得点はスケートアメリカの77.79点には届かなかったが、70点台をマーク。ショートを終えた三浦は「ミスがあったんですけど、そこからのリカバリーができたので、その点は本当に良かった。コケなくてよかったかなって思ったんで」と引きずらずに滑り切ったことに安堵した。
木原は「ショートは終わったんで、切り替えてフリーではスケートアメリカの点数を超えること。トータルは今回は気にせず。久しぶりに日本での試合なので、日本の皆さんに(フリーの演技を)お届けできたらなと思います」と意気込んだ。
りくりゅうペアは昨年のNHK杯は木原の腰の痛みにより欠場し、国内の大会は昨年4月の国別対抗戦以来に。22-23年シーズンでは、GPファイナルで日本勢史上初となる金メダル、翌3月の世界選手権でも金メダルを獲得し、飛躍のシーズンとなった。
この日も息の合った演技で首位に立ち、GPシリーズ2連勝&2季ぶりのファイナル出場に向けて好スタートを切った。