濡れた鼻は、猫の代名詞であり、匂いを嗅ぎ分けるうえで、非常に重要な役割を果たしています。鼻が乾燥すると、やはり、健康面での影響はあるのか?飼い主さんも気になるところでしょう。今回は、猫の鼻が乾燥しやすい3つの理由を紹介します。乾燥対策もあわせて解説するので、ぜひ一読してみてください。
病気の可能性も
愛猫の鼻が乾燥気味だと、「病気かも…?」と不安になる飼い主さんもいることでしょう。健康な猫でもときには鼻が乾きます。
発熱や脱水症状が見られる場合は、鼻が乾燥することがあります。体調面に問題があって鼻が乾燥している場合は動物病院へ相談しましょう。
元気そうであっても注意が必要なのは、乾燥しているうえに、かさぶたや抜け毛など、鼻まわりの異常が発生しているケースです。具体的な病名で言うと、皮膚糸状菌症などの皮膚病の疑いがあります。
皮膚糸状菌症は、子猫のほか、シニア猫や持病を抱えた猫に多い病気です。感染率の高さが特徴で、猫だけでなく、ヒトにも感染する人獣共通感染症の側面もあります。
もし病気の兆候があらわれたら、感染拡大を防ぐためにも、早急に動物病院を訪れてみてください。
以下のトピックでは、猫の鼻が乾燥する理由を3つに分けて紹介します。
1.起床時は鼻が乾燥しがち
猫の鼻が常に濡れているのは、鼻腔内からしみ出る分泌液の影響です。濡れた鼻には、「匂いを嗅ぎ分けやすくなる」、「ウィルスの侵入を防ぐ」といった役割があります。
分泌液の量は、身体の代謝と密接に結びついています。睡眠時、とりわけ、起床時はどうしても代謝が低下しがちです。
その関係で分泌量が減少し、猫の鼻が少し乾いてしまう、という状況が生じることもあります。
前述したように、健康体であれば、当たり前に起こる現象です。放置しておいてもかまいません。
2.老化が原因かも…
2つ目の理由は、老化現象です。年を重ね、シニア期を迎えた猫は、若い頃とは違って、必然的に代謝力が落ちます。代謝力が低下すると、鼻腔内の分泌液の量が減るため、鼻が乾燥しやすくなります。
鼻が乾燥してしまうと、空中に漂う匂いの粒子を吸着しづらくなり、臭覚が鈍くなります。
匂いのセンサー能力が低下すれば、当然、フードの美味しさも半減し、結果的に食欲が落ちてしまうこともあるはずです。
シニア期に入って、愛猫の食欲が低下したら、鼻の乾燥を疑ってみてもいいかもしれません。
その際は、十分な水分摂取に加え、フードを人肌程度に温めてから提供すると、香りが引き立ち、食欲増進につながる場合もあります。
3.乾燥した季節だから
寒さが苦手な猫にとって、冬場はシビアなシーズンです。みなさんも、愛猫のために、あったかモコモコ素材の猫ベッドや毛布、クッションなど、毎年、防寒対策に努めていることでしょう。
冬は、極端な冷え込みだけでなく、乾燥もつきものです。空気が乾燥すれば、私たち人間の肌と同じように、猫の鼻も乾きます。
さらに、追い打ちをかけるのは、ストーブなどの暖房器具の熱です。たとえば、ファンヒーターの前にべったり張りついていたら、当然、鼻も乾燥します。
冬の猫は、暖房器具と仲良しです。鼻の乾燥は、冬に起こりがちな現象、ということを一応、頭に入れておいてください。
適度な保湿と水分補給が肝心
繰り返しになりますが、猫にとって鼻の乾燥は、健康面での影響はほとんどありません。とはいえ、臭覚の低下で食欲不振を招くこともあります。
日々の適切な栄養摂取は、健康維持の基本です。できれば乾燥を避け、より良い環境を整えると、愛猫も暮らしやすくなります。
乾燥対策の一環として、加湿が効果的です。エアコンの温度をむやみに上げずに、加湿器を上手に使って、湿度40~60%ぐらいをキープしてみてください。10度以上の室温であれば、体感温度も高くなります。
同時に、飲水スポットの増加やウェットフードの活用など、適度な水分補給も欠かさないようにしましょう。
まとめ
愛猫の鼻が乾燥していても、慌てる必要はありません。ただし、元気がなかったり、鼻まわりの皮膚病の兆候だった場合は、注意が必要です。動物病院へ相談してください。
あわせて、鼻の乾燥が食欲低下につながることも心得ておきましょう。
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