東京六大学野球の秋季リーグ戦、慶大と早大の2回戦が10日に行われ、慶大が2対1で勝利。2連勝で勝ち点を獲得した。慶大は5勝7敗1分けで5位。早大は8勝3敗2分けで、明大と同率1位となり、12日に早大と明大の優勝決定戦が行われる。
慶大の清原正吾(4年)は4番・ファーストで先発出場。スタンドではプロ野球歴代5位・525本塁打を放った父・和博さんも見守る中、4回の第2打席でセカンドへの内野安打を放ち、6番・本間颯太朗(4年)の同点タイムリーヒットにつなげた。9回、最後の打席はフルスイングで空振り三振に終わった。
試合は8回に林純司(1年)の犠牲フライで勝ち越した慶大が勝利。試合後、清原はスタンドに挨拶をすると、涙を流し勝利を喜んだ。
先月24日のドラフト会議では無念の指名漏れ。プロ野球のウエスタンリーグ・くふうハヤテなどからオファーがきているというが、今後の進路については「明日以降、自分と見つめ合って考えたい。ちゃんと自分の中で腹に落として決め切れることが出来ていない」と話した。
【清原正吾 試合後囲み】
Q:学生野球最後の早慶戦で勝ち切ることが出来た。今、戦いを終えて
清原:2連勝で勝てて本当に良かったです。
Q:試合後の涙が印象的だったが、どのような涙だったのか
清原:メンバーやメンバー外のみんなだったり、僕自身だけではここまで4年間やってこれなかったと思うので、その人たちに対して、監督はじめ家族のみんなだったり、みんなに対して「ありがとう」という気持ちが試合終わった後に込み上げてきて泣いてしまいました。
Q:最後の打席は空振り三振
清原:僕らしくていいんじゃないかなと思います。
Q:勝利が決まった後、何か大きな声で叫んでいたように見えた
清原:「ありがとう」と叫びました。
Q:最後の打席、三振したボールはチェンジアップ。どんな球だったか
清原:バッターボックス入る前は僕の大学野球人生最後の打席だったので悔いなく最後はフルスイングして終わろうと思ってバッターボックスに入りました。
Q:最後のエール交換などスタンドを見て
清原:たくさんのお客さんに応援されて、この舞台で野球が出来るのは本当に限られた人数でしか出来ないし、この環境で野球が出来ることに感謝しながら、それを噛みしめながらエール交換を聞いていました。
Q:(大学から野球を再開するという)異例のルートを歩む挑戦がこの早慶戦で1つの区切りを迎えたと思うが、この4年間を振り返って
清原:本当に全部がうまくいった4年間ではなくて、挫折もあったし、しんどい時期もありましたし、ここまでやってこられたのはずっと側にいれくれた家族だったり、同期のみんな、野球部のみんなだったので、これから恩返しをしていきたいです。
Q:入学してからの注目されてきたことは重圧だったか、力になったか
清原:力になっていました。僕のことを応援して下さる方がありがたいことにたくさんいらっしゃって、それを追い風に変えて、日々練習していました。
Q:父をはじめ家族への恩返しの達成度は
清原:僕自身やりきりました。
Q:この先の進路について
清原:この早稲田戦に2連勝することだけを考えて毎日過ごしてきたので、進路に関しては明日以降、自分と見つめ合って考えたいです。
Q:清原選手にとって野球の存在とは
清原:自分の全てを捧げてきたものです。
Q:家族の存在について
清原:僕の家族は野球がまた繋いでくれたので、うちの家族が野球に対する思いというのはとても強いし、皆が力を合わせて僕を支えてくれたことに感謝しています。
Q:この4年間の急成長があって、くふうハヤテなどオファーがきている。
清原:本当にありがたく思っています。
Q:野球を辞めてしまう可能性もあるのか
清原:そこも含めてまだちゃんと自分の中で腹に落として決め切れることが出来ていないので、自分自身考えて決めたいと思います。
◇清原 正吾(きよはら・しょうご)2002年08月23日生まれ22歳、東京都出身。身長186cm・体重90kg。右投・右打。慶応高~慶大。清原和博氏(元西武など)を父に持つ。中学、高校と野球から離れていたものの大学で再び野球部に入部。2年秋のリーグ戦で初出場を果たし、4年春に4番一塁でレギュラーを獲得。今秋のリーグ戦では初本塁打を記録した。