猫は思った以上に現実をシビアに見つめています。関わる人間についても容赦なく「評価」するのが基本です。今回は、猫の態度が明らかに違う、3つの人物像を取り上げます。愛猫との関係をより深めるためのヒントにしてみてください。
1.大好きな人
猫は、好きな人、甘えさせてくれる人に対しては、デレデレな態度を取ります。猫に好かれるポイントは、ちょっとしたサインを見逃さず、こまめにお世話することです。いっしょに過ごす時間が長ければ長いほど、愛着と親しみを持ってくれます。
好かれやすいのは、やはりごはんをくれる人です。そこは猫なりにシビアなジャッジと言えるかもしれません。他に家族がいるケースでは、愛猫判断で、家族それぞれの適性に応じた役割を振り分けている、と考えられています。
たとえば、こんな家族例があるかもしれません。
ごはんの用意はいつもお母さんですが、遊ぶのは長男と次男が担当し、機嫌のいいときにはお父さんも参加します。絶妙な力加減とゆっくりとした動きが好まれるのか、マッサージ役はもっぱらおばあさんです。
もちろん、「最強愛され人」は、ごはんなどのお世話を欠かさず、タイミング良く遊び、なおかつ、好きなときに甘えさせてあげる人です。愛猫にとっては、理想の飼い主さんかもしれません。
該当する方は、愛猫からの寵愛を一心に受ける幸せ者です。
2.苦手な人
猫は、好意を寄せる人に対しては、オープンで、遠慮なく甘えます。ところが、嫌いな人、苦手な人には自分から近づこうとはしません。猫に距離を置かれがちなのは、「むやみに迫ってくる」「大声を出す」「派手に動く」といった人たちです。
一度でもイヤな目に遭わされると、不快な記憶がいつまでも残り、以降、その人を見るだけで逃げたり、物陰などに隠れてしまいます。猫にとっての負の記憶は、生存本能に根差したものであり、簡単にはくつがえりません。
「無理やり」「しつこい」「デリカシーを欠く」などの行為は、猫目線で言えば、出入り禁止案件です。自分本位の行動ばかり繰り返すと、心理的にも、物理的にも愛猫からの距離がどんどん離れていきます。
取り返しのつかない状況に陥らないためにも、上記の点を注意しながら、日々、愛猫と接するようにしましょう。
3.どうでもいい人
利害関係にない人に対しては、ほとんどの場合、猫はスルーします。まるで視野に入らないかのようにそっぽを向いたままです。たとえ名前を呼ばれたとしても、いっさい反応しません。
身もフタもない言い方をすると、得するわけでもなければ損もしない相手は、猫にとってはおそらく、単なる一風景に過ぎないのでしょう。いてもいなくても構わない、いわば「どうでもいい人」です。
「どうでもいい人」から、「好きな人」に昇格するには、前述したように、遊びを含めた日々のお世話が欠かせません。自分の感情に任せてイライラしたり、怒鳴ったりは禁物。「嫌いな人」に降格するだけです。
ただ、面白いことに、「どうでもいい人」ゆえに、思わぬタイミングで猫に好かれることもあります。猫嫌いな人が無関心を装い、一定の距離を置くことで、逆に猫から安心感を持たれる、というパターンです。
みなさんの中にも、上記の出来事がきっかけで猫の魅力にハマり、愛猫家へ転身した人もいるかもしれません。
まとめ
淡々としているようで、実は、猫はまわりの状況をしっかり観察しています。人に対する判断もとても冷静です。今回は、大きく分けて、3つの人物パターンを紹介しました。
愛猫の寵愛を受け取れるかどうかは、飼い主さん自身の関わり方にかかっています。ときに翻弄されながらも、やれるだけのことはやって、愛猫からの「いいね!」を辛抱強く待ちましょう。
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