猫を飼うことは楽しい反面、経済的な負担も伴いますが、猫の健康や生活の質を維持するための「必要な出費」をケチってはいけません。では節約すべきでない猫の経費には、どんなものがあるのでしょうか?
1.安さ重視でフードを選ぶ
猫の健康を第一に考えるのであれば、安価を理由にキャットフードを選んでしまうのは避けるべきでしょう。確かに価格面では魅力的かもしれませんが、猫に良いとされる原材料が使われていない商品もあります。
たとえば彩り豊かなフードは余計な着色料が使われていたり(猫のもつ視覚は人間と見え方が異なるので、色どりはあまり食欲に大きくかかわらない可能性が高いです)使われている原材料の質があまり良くない場合もあったり。
もちろん「安価なフード=健康を害する」ではありませんが、ものによっては猫との相性が悪く、猫の体調不良の原因になる場合もあるのです。
猫にとって食事は命の源であり、健康維持には必要不可欠。安価なフードで長生きできないことはないものの、なるべく良質なキャットフードを与えて、猫の健康維持のために惜しまずに支出しましょう。
長期的な視点に立って、猫の健康を守るための最適な飼育環境を整えることが肝心なのです。
2.医療費をケチる
猫は人間と同様、さまざまな病気やケガに見舞われる可能性があります。
しかし獣医療費は高額であることから、無理に節約しようとする飼い主は珍しくありません。たとえば薬の種類を減らす・入院を拒む・検査を拒否するといったケースが典型的です。
これは大変危険な行為といえるでしょう。早期発見・治療ができないと、病状が悪化してしまい、取り返しのつかない事態に陥るかもしれません。
場合によっては命に関わる事態にもなり、猫の健康を脅かし、命さえも失わせてしまいかねない行為なのです。
したがって飼い主としての責任を全うするためには、猫の健康維持に必要な医療費を支出する必要があります。
治療をするか否かの判断や選択をするのは飼い主ですが、治療をしないという選択が猫の体に負担をかける場合もあります。
定期検診や、症状が出た際の迅速な受診など、猫の健康と命を何より大切にする姿勢が重要なのです。
もし経済的な事情で医療費の負担が重い場合は、ペット保険の活用や日ごろの貯金など、さまざまな方法を検討するとよいでしょう。
また、他の猫との接触のある場合は、感染症を広げないためにきちんと予防を行なうことは自身の猫を守るという目的と他の猫に自身の愛猫から病気を広げないという飼い主の責任として最低限のマナーになり得ます。
3.エアコン代をケチる
猫は人間よりも体温調整が苦手で、とくに夏場の暑さは猫の健康に重大な影響を与える可能性があります。そのためエアコン代を節約しようとして適切な室温管理を怠ることは、控えましょう。
もちろん地域や環境によって「冷房がなくても涼しい」という場合は、エアコンが必要でないかもしれません。しかし日中の室温や湿度が高くなる場合は、必要に応じてエアコンを稼働させましょう。
もし夏場に冷房をケチると、猫は熱中症のリスクにさらされます。猫は汗腺が少なく、体温調節が人間ほど上手にできないため、室温が上昇すると熱中症を引き起こします。
そして重症化すると臓器不全を引き起こし、最悪の場合は命を落とします。
とくに近年は異常な猛暑で、これまでエアコン不要であった家庭でもエアコン必須となっているようです。
猫が快適に過ごせる室温は、個体差がありますがだいたい25℃~28℃と言われています。多少の電気代がかかっても、猫が快適に感じられる温度帯を維持できるようにしましょう。
エアコンの使用をケチって取り返しのつかない事態を招かないように、適切な温度管理を心がけてください。
4.猫砂の取り換えをケチる
猫にとってトイレは非常に重要な場所であり、清潔に保つことは健康維持の基本です。
しかし猫砂代を節約しようとして交換頻度を減らしたり、十分な量を補充しないで使い続けたりする飼い主がいます。これは猫の健康を著しく損なう危険な行為です。
というのも猫は清潔好きな動物で、不潔なトイレを嫌います。猫砂の取り換えが不十分だと、猫がストレスを感じたり、排泄を我慢して尿路トラブルなどの深刻な病気を引き起こすリスクが高まるのです。
猫砂の適切な交換は、猫の健康を守る重要な投資。毎日のこまめなお手入れと、定期的な全量交換を欠かさず行い、猫が快適に暮らせる環境を整えましょう。
トイレの衛生管理をケチることは、最終的に高額な治療費という形で跳ね返ってくる可能性もありますから。
まとめ
猫の健康と命を守るために、無理な節約は控えめにする必要があります。猫の食事や医療、環境管理といった命に関わる部分は、決して軽んじてはいけません。
適切な飼育環境と費用を確保し、愛猫との健やかな生活を送らせることが、飼い主の務めなのです。
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