激しく議論することを「丁丁発止(ちょうちょうはっし)」と表現します。
しかし、なぜ議論が白熱することを「丁丁発止」と表現するのかはわからない人もいるのではないでしょうか。
ここでは「丁丁発止」の意味はもちろん、由来も解説します。
「丁丁発止」とは
ここでは「丁丁発止」の意味を解説します。
「丁丁発止」の意味
「丁丁発止」は激しく議論し合う様子を意味する四字熟語です。
単に話し合うというよりは議論が白熱する様子を指す言葉となります。
そのため、どちらかというと言い争うようなイメージを抱く表現です。
それだけでなく「丁々発止」は刀などで激しく音を立てて打ち合う様子を意味する四字熟語としても使用されます。
場合によっては戦争の様子を指すこともあるため、使用する際には注意しましょう。
ちなみに「丁丁」は「打打」、「止」は「矢」とも書かれます。
「丁丁発止」の用い方・例文
「丁丁発止」は激しく議論を交わす様子に対して使用します。
もしくは激しい音を立てて刀などで打ち合う様子も意味します。
・例文1:新商品の開発コンセプト会議にて丁丁発止の議論が行われた。
・例文2:丁丁発止のやり取りを経て国の方針が決められている。
・例文3:第二次世界大戦は各国が丁丁発止の攻防を繰り広げた。
このように激しく議論する様子を指して使用するのが「丁々発止」です。
しかし、単に議論するというよりは刀で激しく戦うことも意味するため、戦争などの様子を表現する言葉としても使用されます。
「丁丁発止」の由来
ここからは「丁丁発止」の由来を解説します。
「丁丁」があらわすもの
「丁丁」は続けて打ち叩く擬音を意味する言葉です。
つまり、何かを続けて打ち叩く音の形容が「丁丁」となります。
転じて、激しく議論する様子を指すようになったとされています。
「発止」はなにをあらわしている?
「発止」は堅い物同士が打ち当たる擬音を意味する言葉です。
つまり、刀などがぶつかり合う音の形容が「発止」となります。
転じて、戦争など争う様子を意味するようになったとされています。
「丁丁発止」の類義語
ここからは、「丁丁発止」の類義語を紹介します。
焦唇乾舌
「焦唇乾舌」とは、大いに言い争うことを意味する四字熟語です。
もともと唇や舌が乾くほどに辛苦することを意味する言葉でした。
もしくは大いに焦燥することを意味する言葉としても使用されていました。
実際に古代中国の書物『史記-仲尼弟子伝』でこの表現が見られます。
転じて、日本では唇が焦げ舌が乾く様子から激しく言い争う意味で使用されるようになったとされています。
その点が「丁丁発止」と同じだといえるでしょう。
喧々諤々
「喧々諤々」とは、自分の意見や主張を各々が述べてまとまりがつかず、ただただがやがやとやかましいことを意味する四字熟語です。
「喧喧」はがやがやとやかましい様子を意味する言葉です。
「諤諤」は遠慮なしに直言する様子を意味する言葉です。
要は自分の意見をはっきりと主張することを意味します。
転じて、大勢が口々に言い争って騒がしいことを指すようになったとされます。
その点が「丁丁発止」と似ているのではないでしょうか。
まとめ
「丁丁発止」は激しく議論することを意味する四字熟語です。
現代では会議などで議論が白熱することを「丁丁発止」と表現します。
しかし、この言葉はもともと刀などが激しくぶつかり合うことを意味する言葉として使用されていました。
そのため、現代でも戦争などの表現に使用されることもあります。
その点は使用の際に注意が必要となるでしょう。
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