生成AIを使ってみて分かった課題とは? 導入企業の8割が課題感あり

2024-12-09 08:30
生成AIを使ってみて分かった課題とは? 導入企業の8割が課題感あり

ここ数年で世界中のあらゆる分野で導入され、まさに世界を変えた感のあるAI。つい先日も米OpenAI社がクリスマスまでに12日連続でAIに関する何かしらを発表すると予告し、今後ますますAIの進歩から目が離せない状況に。もちろんここ日本でも多くの企業が生成AIを導入フェーズから活用段階へと移行しつつあり、われわれが知らないうちに生活の中で実はAIの恩恵を受けていた事例がますます増えそうだ。そこで今回、株式会社Helpfeel(https://www.helpfeel.com/)では、有料の生成AIを導入している企業のツール導入立案者または運用担当者を対象に、「企業の生成AI導入」に関する実態調査を実施した。

情報システム、マーケティング、営業の3部署が他部署を抑えて生成AIを導入・活用

はじめに、7,712人に「所属している企業では有料の生成AIを導入していますか?」と質問したところ、1,557人が『はい(20.2%)』と回答。次に1,557人に「有料の生成AI導入におけるあなたの立場を教えてください」と質問したところ、467人が『導入立案者(30.0%)』、540人が『運用担当者(34.7%)』、550人が『いずれもあてはまらない(35.3%)』と回答した。そこで、これ以降は生成AI導入における導入立案者と運用担当者合わせて1,007人にさらに質問を行った。

「あなたが所属する部署を教えてください」と質問したところ、『人事・総務(16.7%)』と回答した人が最も多く、次いで『営業(16.6%)』『情報システム(16.4%)』と続いた。「社内で生成AIを導入・活用している部署を教えてください(複数選択可)」という質問には、『情報システム(34.9%)』と回答した人が最も多く、次いで『マーケティング(29.8%)』『営業(29.3%)』と続いた。

生成AIの導入に約9割が満足している一方、その約8割が課題を感じている

「社内に生成AIを導入した理由を教えてください(複数選択可)」と質問したところ、『リサーチ・分析のため(33.4%)』が最も多く、次いで『顧客対応の自動化のため(32.5%)』『メール・企画書などの文書作成のため(29.6%)』という結果に。生成AIは、特にリサーチ・分析、顧客対応、文書作成の効率化を目的として導入されていることが示された。

「生成AIを導入して、その効果に満足していますか?」と質問したところ、約9割が『とても満足している(30.4%)』『やや満足している(58.0%)』と回答。生成AI導入の満足度が非常に高いことがうかがえる。

「生成AIを導入してみて課題を感じましたか?」との質問には、約8割が『かなり課題を感じた(19.5%)』『やや課題を感じた(58.1%)』と回答。生成AI導入の満足度は高いものの、課題を感じている人も多いことが明らかになった。

<導入理由別満足度>
【かなり課題を感じた】
『リサーチ・分析のため(40.6%)』
『顧客対応の自動化のため(40.1%)』
『メール・企画書などの文書作成のため(38.6%)』

【やや課題を感じた】
『リサーチ・分析のため(34.5%)』
『顧客対応の自動化のため(32.7%)』
『メール・企画書などの文書作成のため(29.1%)』

【あまり課題を感じなかった】
『情報収集のため(25.8%)』
『顧客対応の自動化のため(24.7%)』
『リサーチ・分析のため(24.2%)』

【まったく課題を感じなかった】
『情報収集のため(34.3%)』
『顧客対応の自動化のため(28.6%)』
『メール・企画書などの文書作成のため(25.7%)』
『設計・デザイン案作成のため(25.7%)』

リサーチ・分析、顧客対応の自動化、メール・企画書などの文書作成を理由に生成AIを導入した人では『課題を感じた』と回答した人の割合が高いのに対し、情報収集を理由に生成AIを導入した人では『課題を感じなかった』と回答した人の割合が高いことが明らかに。情報収集など導入の目的がシンプルなら課題を感じにくい一方、リサーチ・分析や顧客対応の自動化など、精度や質が求められる目的の場合、課題を感じやすいことが分かった。

『データプライバシー』『情報漏洩・セキュリティ』『ハルシネーション』が課題のトップ3

生成AIを導入して『かなり課題を感じた』『やや課題を感じた』と回答した人に、「生成AIを導入してみてどのような点に課題を感じましたか?(複数選択可)」と質問したところ、『データプライバシーの懸念(37.0%)』が最も多く、次いで『情報漏洩・セキュリティ面の懸念(36.8%)』『ハルシネーションの発生(30.8%)』という結果になった。データプライバシーや情報漏洩・セキュリティ面に関する懸念を持つ人が多く、機密情報の保護が重要な課題となっているようだ。また、ハルシネーションの発生によって事実とは異なる情報が生成されるリスクも問題とされている模様。

生成AIの利用ルール整備で解消できる課題と残る課題とは?

これらの課題を感じている人に「社内では生成AIの利用についてルールを整備していますか?」と質問したところ、課題別に以下のような結果になった。

【ハルシネーションの発生】
『すでにルールを整備している(45.2%)』
『現在、ルールの整備を検討している(35.7%)』
『ルールの整備に着手したが、まだ完了していない(13.7%)』

【情報漏洩・セキュリティ面の懸念】
『すでにルールを整備している(29.9%)』
『現在、ルールの整備を検討している(45.8%)』
『ルールの整備に着手したが、まだ完了していない(19.8%)』

【データプライバシーの懸念】
『すでにルールを整備している(30.1%)』
『現在、ルールの整備を検討している(41.2%)』
『ルールの整備に着手したが、まだ完了していない(25.3%)』

『データプライバシー』『情報漏洩・セキュリティ面』を課題だと感じている人は、社内ルールが整備されていないケースが多く、ルールの整備が課題解決に繋がる可能性が示された。一方、『ハルシネーションの発生』を課題とする人は、既にルールが整備されている割合が高いにもかかわらず課題が残っていることが明らかになり、ルール整備以外の対策が必要であることが示唆された。

【調査概要】「企業の生成AI導入」に関する実態調査
調査期間/2024年10月3日(木)~10月5日(土)
調査方法/PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
調査人数/1,007人
調査対象/調査回答時に有料の生成AIを導入している企業のツール導入立案者または運用担当者と回答したモニター
調査元/株式会社Helpfeel(https://www.helpfeel.com/)
モニター提供元/PRIZMAリサーチ

興味本位で記者もAIで原稿を生成してみたことがあるが、結果としてはオモテに出せるような代物ではなかったという経験がある。もちろん、企業が導入する有料のAIではなく、誰もがお試しで使うことができる無料のものを使用したので「やっぱり無料バージョンは現実的ではないんだな」と早々に使用をストップしまったのだが、そのときに出来上がった原稿は今回の調査結果で幾度となくその名が登場した「ハルシネーション」、つまりAIが事実に基づかない情報や存在しない情報を生成したものだった。だが、個人レベルならば「やっぱりダメじゃん、使うのやめた」と瞬時に使用を中止できるが、企業が業務に導入したのなら話は別。一度動き出した歯車は、そう簡単にはストップできないのだ。

すべてをAIに任せきりにしてとんでもない状況を生み出してしまう前にリスク回避を行うのが、これからのAIとの共存には必要不可欠な要素。今回の調査を行った株式会社Helpfeelの「Helpfeel AI」は、同社独自の検索技術に米OpenAI社のAIをかけ合わせたもので、そのAI検索アルゴリズムは従来の検索速度に加えて自然な文章での回答精度も両立しているという。

FAQの回答記事やその記事に連動する意図表現は人間が作成するため、誤った回答や偽情報などのハルシネーションが発生せず、正しい情報が表示されるので、これなら金融や医療、行政など情報の正確性が求められる業界でも安心して利用できそうだ。

  1. 「QRコード」使った“詐欺”が急増 フードコートでも“偽QR” 注文したはずが…クレジット情報抜き取られる 専門家も注意喚起
  2. 【FANTASTICS八木勇征】一回だけ魔法が使えるなら「指を“無限ポキポキ”したい」
  3. アメリカの脱退意向受けWHOが声明「遺憾に思う」「アメリカが再考すること望む」
  4. 飼い猫が捨てられてひとりぼっちに…極限まで『飢えていたことが分かる光景』に涙がでると18万再生「胸が熱くなる」「心からありがとう」
  5. 全国のご当地鍋が大集結!伊勢エビの半身に、フグの切り身がゴロゴロ!あんこう鍋まで楽しめる!寒い時にはドームで蟹しゃぶなんていかが?
  6. 雪山にハスキー犬を連れて行った結果…想像以上に『シベリアの血が騒いでしまう光景』が214万再生「普段とギャップありすぎw」「格好いい」
  7. 猫が『鳴きながら寄ってくる』ときの気持ちは?猫たちが伝えたいこと4選とお応え方法
  8. 犬が苦手に感じる『色』3選 嫌いだと思う理由やワンコたちが色を見分ける方法まで
  9. インドネシア・ジャワ州で土砂崩れ 16人死亡 9人行方不明 バリ島でも大雨被害
  10. 猫の『名前』を呼んだらどうリアクションする?4つのパターン別に愛猫の気持ちを解説!
  1. フジテレビでのCM見合わせ50社超に “中居正広さんがパーソナリティー務めるラジオ番組の終了発表”ニッポン放送
  2. 【速報】大阪 浪速区・通天閣近くで火事 消防車26台が消火活動中 現場は通天閣の北西側のすぐそば
  3. キッコーマンがフジテレビに「くいしん坊!万才」26日分から放送見合わせ要請 キッコーマンの1社提供番組
  4. 文化放送社長がフジ・メディア・HDに「臨時取締役会の開催申し入れ」 文化放送は株を約3.33%保有の大株主
  5. 台湾南部を震源とする地震 けが44人に “過去50年で最大規模の地震” 余震への注意を呼びかけ
  6. 【速報】大阪市浪速区の通天閣近くで火事 30代男性けがで搬送 消防車40台が消火活動中
  7. 日本テレビ 「会食等における不適切な性的接触」なかったか外部の専門家も含めヒアリング行うと発表
  8. 「事件性を認定するには合理的な疑いが残る」7年前、当時の交際相手の長男を死亡させたなどの罪に問われている32歳の男性に無罪判決 横浜地裁
  9. 【山口まゆ】 芸能事務所「フラーム」を退所 「13歳からお世話になり、約11年間」「今後は役者としてさらに磨きをかけ、誠心誠意努めてまいります。」
  10. 【速報】フジ・メディア・ホールディングス 臨時の取締役会を23日開催と明らかに
  11. 「自動運転移動サービス」あす都内臨海部でスタート ハンドル・速度調整も自動
  12. 「QRコード」使った“詐欺”が急増 フードコートでも“偽QR” 注文したはずが…クレジット情報抜き取られる 専門家も注意喚起
×