日本の近海を含む太平洋での大型「クロマグロ」の漁獲枠を1.5倍増やすことが決まったことを受け、水産庁は来シーズンの国内での配分を正式に決定しました。
本マグロと呼ばれ、寿司や刺身として人気の高級品「クロマグロ」。濃厚な脂が楽しめる大トロはとくに人気です。
そのクロマグロをめぐっては近年、資源量が回復傾向にあることから、今月まで開かれた国際会議で、日本の近海を含む太平洋での大型魚の漁獲枠を来シーズンはこれまでの1.5倍に増やすことで合意しました。
これを受け、水産庁はきょうの審議会で、国の管理となっている大型魚の沖合漁業では、今シーズンよりおよそ20%増え5339トンに、都道府県ごとの沿岸漁業では、およそ61%増え2816トンとすることを正式に決定しました。
「大間マグロ」で有名な青森県の漁獲枠は35%増え685トンとするなど、関係する39の都道府県すべてで漁獲枠が増えるということです。
水産庁は、年内に各都道府県の知事から意見を聞き取ったうえで、最終的に決定する見通しとしています。
回転寿司やスーパーで見かける「クロマグロ」の多くは養殖ものですが、今後、天然マグロの流通が増えれば、全体の価格が下がる可能性があります。