『ヘアレスキャット』と呼ばれる猫種5選とそれぞれの特徴 一緒に暮らすときに気をつけるべきポイントも

2024-12-16 16:00

猫はふわふわの被毛がキュートです。しかし世の中にはヘアレスキャットと呼ばれる毛のない猫が存在します。ここではその中から5種の猫種をご紹介。一緒に暮らす注意点も一般的な猫とは異なりそうですよ。

1.スフィンクス

スフィンクスの画像

ケアレスキャットの代表的な猫種として知られることが多いスフィンクス。1966年カナダのトロントで誕生し、ヨーロッパで人気ですが、日本でも飼うことができます。

もしかしたら日本人の多くが「毛のない猫=スフィンクス」だと思っているかもしれませんね。

スフィンクスは小顔が強調されるほどの大きな耳をもち、目はレモン型、ボディは全体的に筋肉質。一見シリアスな雰囲気に感じられますが、性格は愛情深く飼い主さんにも忠実です。

なお「無毛の猫」と呼ばれていますが、実際にはうぶ毛のような短い毛が生えており、スウェードのような手触りと言われています。それでも一般的な猫よりも被毛がないので、ケガもしやすいですし暑さと寒さにも弱いです。

寒いときは洋服を着せたり室温を調節したり、飼い主さんが調節してあげましょう。

2.ドンスコイ/ドン・スフィンクス

ドンスコイの画像

1987年ロシアで発見されたドンスコイ(TICAでの登録名)。FIFeやWCFでは「ドン・スフィンクス」として登録されています。

ドンスコイおよびドン・スフィンクスは、うぶ毛ほどの被毛をもつスフィンクスとは異なり、毛はほとんど生えていないとされています。それは毛を抜く働きをする遺伝子をもつためです。

ドンスコイには4つの被毛パターンがあり、生まれたときから毛のない「ラバーボールド」、成長過程で毛が抜け落ちていく「フロックド」、生後1年間に羊のような毛が生えた後に抜けていく「ベロア」、またあまり毛が抜けない「ブラッシュ」です。

ドンスコイを日本で飼っている人はいなくはないようですが、一緒に暮らしたいのなら海外からの輸入に頼るのが近道のようです。よって、国内で出会うのは難しいかもしれません。

3.ピーターボールド

ピーターボールドの画像

ピーターボールドはドンスコイとオリエンタルショートヘアからうまれた猫種です。ドンスコイ同様に複数の種類があり、被毛の有無でわかれます。ピーターボールドも国内でお目にかかることは難しいでしょう。

容姿の特徴は、逆三角形の小さな輪郭に大きな耳、目は大きくてパッチリ。短い被毛は「桃のような毛」といわれています。ドンスコイを思わせるような顔立ちです。性格は活発で遊ぶことが大好き。おもちゃで飼い主さんとコミュニケーションをとることを好みます。

4.バンビーノ

バンビーノの画像

バンビーノは、スフィンクスと手足の短いマンチカンの交配種です。無毛種の中でスフィンクスはわりと日本に多い猫種なので、バンビーノも比較的国内で出会いやすいでしょう。

バンビーノの顔は、くさび形の輪郭に大きな耳、目はアーモンド型で、スフィンクスを彷彿とさせる容姿。マンチカンの遺伝子を受けているので、足が短いのも特徴のひとつです。性格はとてもフレンドリーなので多頭飼いや子どもとも共存しやすい子が多いです。

好奇心が旺盛で運動神経も抜群なので、子どもや同居猫とも仲良く遊べる可能性が高いでしょう。

5.ユークレイニアンレフコイ

ユークレイニアンレフコイ

「ユークレイニアンレフコイ」と聞いて、猫のことだとわかる人はそう多くはないはず。それもそのはずで、ユークレイニアンレフコイは2004年に誕生したとても新しい猫種だからです。

そのルーツは2000年ころウクライナのブリーターがスタートした繁殖計画。ドンスコイの母とスコティッシュフォールドの父から、ユークレイニアンレフコイは生まれました。よって、その容姿には「ヘアレス」と「折れ耳」の両方の遺伝子が受け継がれています。性格は友好的で人にもなつきやすく、好奇心も旺盛といわれています。

まだ歴史の浅い猫種なので、日本で探すことは厳しいでしょう。また希少価値も高いため、輸入する場合でも高額になることが予想されます。

へアレスキャットと一緒に暮らす注意点

スフィンクスの家族

ヘアレスキャットは、「ヘア=毛」「レス=少ない」なので、一般的な猫とはやや異なる目線で注意をする必要があります。

ヘアレスキャットは被毛に守られていないので、皮膚がとても敏感です。乾燥しやすいため、乾期には加湿器を使用。また寒い時期には衣類を着せて体温調節をしてあげることもあります。

被毛で肌が守られていないので、ケガにも注意が必要ですし、皮膚炎や皮膚ガンにならないよう自宅内の環境を整えてあげましょう。

抜け毛対策やブラッシングの悩みこそありませんが、肌も脂っぽくなりやすくシワの間に汚れが入りやすいので、定期的に体をぬれタオルで拭いてあげる必要があります。

まとめ

ミンスキンの画像

紹介した5種のほかにも、「猫界のコーギー」と呼ばれる「ミンスキン」や、誕生したものの猫種としは未公認の「エルフキャット」、2008年に誕生した「ドゥウェルフ」などもいます。

もしかしたら今後もヘアレスキャットの種類が増え、日本国内でも出会いやすくなる可能性もありますが、病気のケアや体質、お世話の方法はまだわからないこともあります。ヘアレスキャットをお迎えの際には、未知のことにも責任をもち、大切な家族として暮らしましょう。

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