猫の毛柄にはさまざまな種類がありますが、なかでも『麦わら』という毛柄を聞いたことはありますか?キジトラによく似ているけれど、どこか違う…今回は魅力的な「麦わら猫」について、詳しくご紹介します。
「麦わら猫」とは?
麦わら猫は、独特な毛色と縞模様をもつ猫種です。
黒とオレンジ(茶色)の被毛に縞模様が特徴的で、一見するとキジトラに似ていることから、よく間違われることがあります。
ほかにもサビ猫や三毛猫にも間違われがちで、初見では見分けが難しいかもしれません。
英語では「ブラウンパッチドタビー」と呼ばれ、詳しい見分け方時は後述しますが、茶トラとキジトラを混ぜたような毛柄です。
また麦わら猫は三毛猫同様、ほとんどがメス。これには遺伝的な要因が絡んでいて、簡単にいうと「黒と茶色の毛色を両方もてるのはメスだけ」だからです。
ではオス猫はいないのか、というとそうではありません。染色体異常などが生じると、ごくまれにオスの麦わら猫が誕生します。
ただその確率は非常に低いので、麦わら猫や三毛猫のオスは超レア。出会えたら幸運が舞い込んだと思っていいでしょう!
麦わら猫の性格は?
個体差があるものの麦わら猫の性格には、以下のような特徴があります。
警戒心が強い
麦わら猫のようなキジトラ柄が入った猫は、祖先の名残が強く、野性的で警戒心が強いとされています。
常に周囲の環境に注意を払い、新しい人や物音に対して敏感に反応するなど、野生時代の緊張感を強く持っています。
気は強め
猫は基本的に気が強いとされますが、麦わら猫はその中でもとくに気が強いといわれます。
そのため多頭飼育をしていると、大きなケンカには発展しないものの、ほかの猫にちょっかいをかける子も多いのだとか。
また飼い主に怒られてもへっちゃらで、ある意味、肝がすわっているともいえます。
慎重で臆病
麦わら猫は、非常に慎重で臆病な一面も持ち合わせています。これも野生の本能が強く残っているためで、警戒心が強いことと深く関わっていると考えられます。
人への懐きにくさは、三毛猫を上回るほどだとか…。
新しい環境や見知らぬ人、「脅威」と感じるものに対して非常に敏感で、すぐには近づかず、安全が確認できるまで慎重に様子をうかがいます。
そのため飼い主に心を開くにも多くの時間が必要。じっくり焦らず、猫のペースで慣れてくれるのを待ちましょう。
また飼い主の好き嫌いもはっきりしているといわれ、大好きな人に対してはデレデレで甘えん坊な一面も見せるようです。
遊び方は穏やか
麦わら猫の遊び方は、他の猫種と比べてずっと穏やかで控えめです。
激しいジャンプや乱暴な動きよりも、落ち着いた遊びを好む傾向があって、ほかの猫のように大興奮した挙句「あれ、自分何してたんだっけ」といった状況には陥りません。
遊びが嫌いなわけではなく、落ち着いた遊びが好きなのです。そのため遊びの時間は、ほかの猫と同じように設けてあげましょう。
麦わら猫とほかの毛柄の見分け方
キジトラとの違い
麦わら猫とキジトラは、一見すると非常に似ていますが、実は違いがあります。
最大の違いは、毛色の配色と模様です。キジトラは主にこげ茶色をベースに、黒い縞模様が入っているのに対し、麦わら猫は淡いオレンジ(茶色)の被毛が特徴的で、より柔らかな色合いを持っています。
縞模様も、麦わら猫のほうがぼんやりとしています。
サビ猫との違い
麦わら猫とサビ猫の違いは模様にあります。
サビ猫は主にオレンジと黒の不規則なパッチ模様が特徴的で、縞模様が入っていません。一方、麦わら猫は黒とオレンジ(茶色)の被毛に、縞模様が入っています。
全体的にも、麦わら猫のほうが色が薄く、これもサビ猫との違いです。
三毛猫との違い
麦わら猫と三毛猫は、色の違いがあります。
三毛猫は白、黒、茶色の三色が不規則に混ざり合う毛色が特徴的です。これに対し麦わら猫は黒とオレンジ(茶色)の被毛で、お腹などに白が入っていません。
そのため一見「麦わら猫」の柄をもっていたとしても、お腹などの部位が白い場合は「しま三毛」という柄で、麦わら猫ではありません。
麦わら猫とこの「しま三毛」柄が、とくに見分けづらい毛色です(※混同されるケースもあります)。
まとめ
猫の毛色は奥が深く、さまざまな種類があるので「麦わら猫」というのも初めて聞いた人も多いでしょう。
有名な毛柄(キジトラやサビ)との判断もつきにくく、「うちの子、じつは麦わら猫だった」というパターンも珍しくないようです。
もし愛猫に「麦わら猫」っぽい特徴が見られたら、今日紹介した内容を参考に毛柄を確認してみてくださいね!
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