スポーツ庁が全国の小中学生を対象に行っている今年度の「全国体力テスト」の結果が公表されました。
この調査は2008年以降、スポーツ庁が毎年実施しているもので、今年度は全国の国公私立の小学5年生98万人と中学2年生87万人を対象に行われました。
それによりますと、持久走や反復横跳びなど8種目の運動を合わせた体力合計点は、中学生の男子ではコロナ禍前の水準に戻ったものの、中学生の女子と小学生の男子は、前年度から横ばい。小学生の女子は引き続き低下して、過去最低になりました。
体力合計点は2019年以降、新型コロナ感染拡大の影響もあり、小中学生の男女とも連続して下がり、2022年度に過去最低を記録しました。
昨年度から全体的には回復傾向が見られていましたが、今年度は小学生の女子が過去最低を更新するなど、小学生と中学生との差が浮き彫りになった形です。
中京大学スポーツ科学部の中野貴博教授は、「小学生の中期までが外遊びも含めて様々な生活習慣を確立する大切な時期。その頃コロナ禍が直撃し、小学生は中学生よりも影響を受け、影響が残っているのでは」と分析しています。