きょうも全国各地で厳しい寒さとなりました。国土交通省は22日(日)から23日(月)にかけて、日本海側では山地を中心に警報級の大雪となる可能性があるとして、不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。
【写真で見る】寒気の予想 22(日)~23日(月)は“警報級”大雪か
“強烈寒波”到来で大雪警戒 クリスマスや年末年始は?
南波雅俊キャスター:
警報級の雪になる可能性があるということで心配です。
気象予報士 森田正光さん:
一旦22日(日)から23日(月)にかけて降る予報ですが、年末年始にかけても“10年に1度”という規模の寒気が来るのではないかと予想されています。
南波キャスター:
気象情報を伝える際に「寒波」「寒気」といった言葉を使いますが、具体的な違いはあるのでしょうか。
気象予報士 森田正光さん:
定義はありませんが、「寒気」は一過性のもので、「寒波」は「波」なので次々とやってくるというイメージです。そういう意味では、今回は「寒波」と言っていいと思います。
この後の予報をみていきます。まず、マイナス6度が、降水があれば平地で雪が降るといわれるラインです。
20日(金)夜からの寒気の様子をみると、マイナス6度となる寒気が南に下がってきて、22日(日)夜には多くの地域で、降水があれば雪になる寒気に覆われている状況です。さらに気温が下がると大雪になるおそれがあります。
今年は日本海の水温が高いため、上空に寒気が入ってくると、降雪量が多くなるという特徴があります。
29日(日)には西日本を中心に強い寒気が入ってきて至るところで大雪、平地でも雪が降る可能性があります。水温が高いため水蒸気の量が多く、雪が降れば20〜30センチの積雪になるでしょう。
南波キャスター:
クリスマス、25日(水)までの天気はどうなるでしょうか。
気象予報士 森田正光さん:
北日本は雪マークが多いですが、太平洋側はずっと晴れマークとなっています。ただ気温は低く、23日(月)は東京でも最低気温が1度と冷え込む見通しです。
気象庁が19日に発表した平均気温・降水量の1か月予報(12月21日~1月20日)を見ても、気温は平年より低く、降水量が多くなる見込みの日本海側は雪の量も多くなるでしょう。
雪の影響で新幹線が止まる可能性も? 年末年始の移動に注意
南波キャスター:
年末年始の新幹線の予約状況はどうなっているのでしょうか。
【年末年始 新幹線の予約状況】(12月27日~1月5日)
※12月10日時点
【東海道新幹線】東海道旅客鉄道より
予約席数:210万席 前年比+13%
【上越新幹線】JR東日本より
予約席数:23万席 前年比+21%
【山陽新幹線】JR西日本より
予約席数:108万席 前年比+14%
【東北新幹線】JR東日本より
予約席数:58万席 前年比+22%
【北陸新幹線】JR東日本より
予約席数:37万席 前年比+30%
前の年と比べて新幹線の予約が増えていて、年末年始に移動する人が多くなりそうですが、雪の影響で新幹線が動かなくなる可能性はあるのでしょうか。
気象予報士 森田正光さん:
今回は可能性があると思います。
数年に1度、10年に1度という寒波が年末年始に来るのではないかと見込まれていますし、関ケ原は雪雲の通り道になっているので、新幹線が止まってしまうこともあり得ます。
日比麻音子キャスター:
各地をまわる中、何か対策していますか。
歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
天気予報などで「厳しい」と言われていたら、無理にでも早めに日程を変えるくらいしかできることがありません。
日比キャスター:
移動の選択肢をいくつか持っておくと良いかもしれません。
車で移動「ブラックアイスバーン」に注意 濡れた路面と区別つきにくく
南波キャスター:
車で移動する際に注意したいのが、路面凍結の「ブラックアイスバーン」です。
アイスバーンは白いイメージがありますが、ブラックアイスバーンは黒いまま路面が凍結している状態で、濡れた路面と区別がつきにくく危険です。特に夜間は注意してください。
濡れた路面と比べても滑りやくす、止まるまでに時間がかかるということです。
制動距離(時速40kmから急ブレーキ)
▼雨天時の路面:11m
▼ブラックアイスバーン:69.5m
※JAFより
特に、▼橋の上、▼トンネルの出入口、▼日陰の部分などには注意が必要です。
気象予報士 森田正光さん:
車の場合、自分が加害者になる可能性がありますから、スタッドレスタイヤやチェーンを必ずつけておきたいです。
南波キャスター:
ブラックアイスバーンは“スタッドレス”でも滑りかねませんので、注意してください。
年末年始の天気 日本海側はずっと雪・太平洋側は晴れ
気象予報士 森田正光さん:
年末年始の天気は日本海側はずっと雪、太平洋側は晴れとなりそうです。日本海側は大雪のおそれもあるので注意してください。
日比キャスター:
帰省や旅行を計画している人もいると思います。安全第一で年末年始をお過ごしください。
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<プロフィール>
森田正光 気象予報士
1950年名古屋市生まれ
(財)日本気象協会に入り、1978年ごろからテレビで天気解説
1992年にウェザーマップ設立
趣味は将棋、散歩、島バナナ研究見習い
今村翔吾さん
「塞王の楯」で第166回直木賞受賞
歴史・時代小説家 30歳までダンス講師