イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ北部の病院に突入し、院長や医療スタッフを拘束したとAP通信などが報じました。病院は、イスラエル軍の攻撃による火災で、機能が停止しているということです。
担架に乗せられ運ばれているのは、ガザ北部にあるカマル・アドワン病院から避難してきた患者です。
AP通信などによりますと、イスラエル軍は27日、軍事作戦のため、カマル・アドワン病院に突入し、患者らを強制的に避難させたうえで、院長や医療スタッフを拘束しました。
さらに、この攻撃によって病院内で火災が発生し、病院の機能が停止しているということです。
この病院は、ガザ北部で稼働している数少ない医療機関の1つで、イスラエル軍の攻撃に対してWHO=世界保健機関は「医療行為が必要な多くのパレスチナ人に対する死刑宣告だ」などと厳しく非難しています。
イスラエル軍は、イスラム組織ハマスの戦闘員が病院内で活動していたと主張し、院長を含む240人以上を「テロリスト」として拘束したと発表しました。ただ、これまでに、その主張の証拠は示されていません。