私情を挟まず公平に物事を行うことを「公明正大」と言います。
しかし、もともとこの言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
今回は「公明正大」の意味はもちろん、その由来や類義語について解説します。
「公明正大」とは
ここでは「公明正大」の意味を解説します。
「公明正大」の意味
「公明正大」は、私情を挟まず公正に物事を行うことを例えた四字熟語です。
自らの良心に恥じるところがなく正しいことの表現としても使用されます。
要はやましいことがなく堂々としていることを言う慣用句と言えるでしょう。
座右の銘としての「公明正大」
「公明正大」は座右の銘として掲げられることの多い四字熟語です。
座右の銘としての「公明正大」は人間の“人となりの理想像”として挙げられることが少なくありません。
実際に、私欲にまみれず清く物事に取り組む姿勢に対して使用される言葉ということもあり、座右の銘としている人もいます。
「公明正大」の用い方・例文
「公明正大」は、欲に振り回されない立派な人に対して使用します。
・例文1:欲にまみれた人は誰からも信用などされない。人から信頼されるのは公明正大で私利私欲に左右されない人だろう。
・例文2:あの人は公明正大な人として知られているだけあって、仕事でもプライベートでも分け隔てなく他人に接することのできる人だ。
・例文3:誰もが公明正大に振る舞えるわけではない。むしろ、人は欲に流されやすい生き物だ。
このように「公明正大」は人間の人となりに対して使用される言葉です。
現代では座右の銘としても使用され、人として理想的な振る舞いができる人に対して使用されます。
「公明正大」の由来
ここからは「公明正大」の由来を解説します。
「公明」とは
「公明」は、公平で私心のないことを意味します。
また、隠し事や隠し立てがないことも指します。
現代では不義や不正がないことも表すのが特徴です。
「正大」とは
「正大」は、言動が正しく堂々としていることを意味します。
態度が正しく堂々としていることも指します。
現代では立派であることも表すのが特徴です。
「公明正大」の類義語
ここからは「公明正大」の類義語を解説します。
心地光明
「心地光明」は、心が正しく清らかで広いことを意味する四字熟語です。
「心地」は人が持っている本心や精神を指す言葉です。
「光明」は明るく輝く光のことで、仏の心身から放たれる光を意味します。
転じて、欲に溺れずに清く正しくいることを指すようになりました。
その点が「公明正大」と似ているのではないでしょうか。
厳正中立
「厳正中立」は、厳しく公正を守りどちらにも偏らない立場を守ることを意味する四字熟語です。
「厳正」は厳しく公正を守ることを指します。
「中立」は両者の間に立ち、どちらにも偏らないことを意味します。
転じて、どちらにも味方せずに中立の立場を取ることを指すようになりました。
その点が「公明正大」に通ずるのではないでしょうか。
是是非非
「是是非非」は、公平に物事を判断することを指す四字熟語です。
「是」は正しいことを正しいと認めること、「非」は正しくないことは正しくないと認めないことを意味します。
要は物事を見極めて公平に判断することを言うわけです。
その点が「公明正大」と重なるのではないでしょうか。
まとめ
「公明正大」は私情を挟まず物事を行うことを指す四字熟語です。
他にも自らの良心に恥じるところがなく正しいことや堂々としていることを意味することもあります。
転じて、この言葉は欲に振り回されない立派な人に使用されます。
日常生活でも心に留めておきたい言葉なので、ぜひ知らなかったという人は「公明正大」を覚えておいてはいかがでしょうか?
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