■第103回全国高校サッカー選手権・準決勝 前橋育英 3-1 東福岡(11日、東京・国立競技場)
全国高校サッカー選手権の準決勝が国立競技場で行われ、7大会ぶり2度目の優勝を目指す前橋育英(群馬)が、3-1で東福岡(福岡)を下し決勝進出を決めた。前半に1点を先制されたが、後半3分、9分、13分と怒涛の3連続得点と、見事な逆転勝ちを収めた。
互いに優勝経験のある名門校同士の一戦は前半11分、相手陣内で東福岡が右サイドを攻略し、ゴール前へグラウンダーのクロスを入れる。ニアサイドに走り込んだ伊波樹生(3年)が右足で合わせ、ゴール左隅に流し込み1点を先制する。
県大会を含めると、ここまで7試合で無失点という堅守を誇る東福岡は、前橋育英のオノノジュ慶吏(3年)の素早い飛び出しに対してもDF2人がかりで止めにかかるなど、相手エースを完璧に封じ、シュートを一本も打たせない完璧な守備で1-0とリードして前半を折り返す。
後半立ち上がり、前橋育英の佐藤耕太(3年)が敵陣左サイドの深い位置で相手ボールを奪うと、そのままペナルティエリア内に侵入、DFを背負いながら左足でシュートを放つ。ここまで無失点の東福岡ゴールをこじ開け、1-1の同点に追いつく。
勢いに乗った前橋育英は9分、左サイドでオノノジュが相手DFをひきつけてから、中の佐藤にパス。佐藤は右足で狙いすましたシュートを放つと、ボールはゴール右上に吸い込まれた。佐藤の連続ゴールで前橋育英が2-1と逆転に成功する。
さらに、後半から入った白井誠也(2年)が自陣でボールを奪うと、ドリブルで中央突破。右にパスを出し、クロスを受けた自らのシュートで3点目を奪う。白井の個人技で前橋育英がダメを押し、3-1で東福岡に勝利した。
準決勝の2試合目、2007年度以来、2度目の優勝を狙う流通経済大柏(千葉)と初出場の東海大相模(神奈川)の試合は、午後2時05分から行われる。