きのう夜、日向灘を震源とする最大震度5弱の地震があり、2回目となる「南海トラフ地震臨時情報」が発表されました。調査終了となりましたが、気象庁は日頃からの備えを続けるよう呼びかけています。
【動画】南海トラフ地震臨時情報「調査終了」はなぜ判断? 「巨大地震注意」発表基準との差は「放出エネルギーが3倍くらい違う」
連休最終日の夜を襲った、最大震度5弱の地震から一夜。宮崎県内では…
記者
「多数の岩が崩れ落ち、道路を塞いでいます。この奥には集落もあるようです」
「JRは電車を止めており、ホームは閑散としています」
JRの利用者
「成人式があってこっち(宮崎)に来ていて、帰ろうと思ったんですけど、電車が止まっているらしくてどうしようかなって」
宮崎県などではきょうも、列車の一時運休や施設の休館などが相次ぎました。
きのう午後9時19分ごろ、宮崎県で最大震度5弱を観測する地震が発生。宮崎県と高知県では一時、津波注意報が発表され、高台に避難する人の姿もありました。
避難した人
「警報(緊急地震速報)と同時ぐらいに揺れだしたから、案外長かったですよね。やっぱ怖いですよね」
宮崎県によりますと、40代の女性が自宅で転倒し、軽いけがをしたということです。
この地震の発生を受け…
気象庁 地震火山部 束田進也 地震火山技術・調査課長
「午後10時30分になりましたので、臨時の評価検討会および判定会を開設開催いたします」
気象庁はきのう、去年8月に続き2回目となる「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表し、巨大地震との関連を調査。
より精度の高い地震の規模を示すモーメントマグニチュードを算出したところ、今回の地震では6.7で、「巨大地震注意」の発表基準である7.0には満たなかったということです。
南海トラフ地震評価検討会 平田直 会長
「(Mw)6.7と7.0は大して違わないと思われるかもしれませんけれども、(地震により)放出されるエネルギーで言えば3倍くらいは違いますので、基準の地震よりも十分小さかった」
そして、「新たな巨大地震が起きる可能性が平常時より高まっていると考えられる現象ではなかった」として、午前0時ごろ、調査を終了しました。
気象庁はきのうの地震で揺れが強かった地域について、地震発生から1週間ほど、特に2~3日の間は最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけるとともに、日頃からの備えを続けるよう呼びかけています。