愛犬の行動は子どもの行動によく似ています。ちょっとしたことで喜んだり怒ったり拗ねたりしては、その感情を素直にこちらにぶつけてきます。その感情を引き起こす原因の多くは、飼い主である我々にあります。犬が「ふて寝」をしているときのサインや、犬が拗ねてしまう原因となった飼い主の行動などについて考えてみたいと思います。
犬にもある「ふて寝してるよね!」というシーン
犬は、人間の感情を連想させるような行動を見せることがあります。例えば、拗ねたりふてくされたりしているのではないかと思わせるような行動です。
実際の犬の感情は、犬になってみなければわかりません。しかし、いつもと違う行動を見せるということは、何かしら原因があるということです。
しかも、飼い主さんが「拗ねてるな」と思うには、それなりの心当たりがあるはずです。
面白いことに、犬が拗ねたような様子を見せるとき、人間と同じように「ふて寝」を決め込むことがあります。
そこで今回は、犬が「ふて寝」をしているときに見せるサインや、犬にふて寝をさせるような飼い主さんの行動について整理しました。
犬がふて寝をしているときのサイン
思うようにいかなかったり期待通りにことが運ばなかったとき、拗ねた犬がよく見せるのは、身近な人や動物、物などへの八つ当たりです。
しかし中には、消極的に「ふて寝」でアピールする犬もいます。本当に寝ているのか、ふて寝をしているのかを見分けるサインを5つご紹介します。
1.離れたところに寝ている
いつもは自分の寝床や飼い主さんの近くで寝ている犬が、寝床でもな飼い主さんの近くでもない、少し離れた床などに寝ている場合は、ふて寝をしている可能性が高いです。
飼い主さんの様子が気になりつつも、離れたところで気付いてもらえるのを待っているのでしょう。
2.飼い主さんに背を向けるように寝ている
飼い主さんから離れたところに寝ているのに加え、飼い主さんに背中を向けていたり、顔を背けるようにして寝ている場合は、さらにふて寝をしている可能性が高いと考えられます。
「ふん、飼い主さんなんて関係ないんだもんね」とでも言いたげな様子です。
3.眠ってはいない
ふて寝は拗ねていることをひっそりとアピールする手段なので、実際には眠っていません。薄目であったり、上目遣いで飼い主さんを気にしたり、目は閉じていても音には耳が反応したりしている場合は、ふて寝をしている可能性が高いでしょう。
ただし、いつまでも飼い主さんが気付かずにいると、本当に眠ってしまってしまうこともあります。
4.声をかけても無視をする
飼い主さんがふて寝に気付いて声をかけても無視をする、またはごく薄い反応しか示さないといった場合も、ふて寝の可能性が非常に高いでしょう。
これも、「ふん、飼い主さんなんて関係ないんだもんね」というアピールといえます。
5.目が合うと逸らす
もし目が合ってしまっても、そのときに慌てて目を逸らすようなら、ふて寝していると思って良いでしょう。
同時に、深くて大きなため息をつくかもしれません。ため息は、ストレスのサインです。
愛犬のふて寝、飼い主さんの行動が原因のことも!?
忙しさにかまけて相手をしていない
犬が拗ねてしまう原因の多くは、忙しさにかまけた飼い主さんに放っておかれたからというものです。
積極的に「遊ぼうよ」「こっちを向いて」というアピールをしても、気付いてもらえず放っておかれると、犬も諦めの境地になってしまうのでしょう。
関心の対象が別のものに移った
飼い主さんの興味が別の新しいものに移ってしまったときにも、犬はよく拗ねます。
お子さんの誕生、新しい犬を迎え入れた、新しい趣味ができた、ゲームにハマったなど、対象は人や動物とは限りません。犬はヤキモチを妬くこともあるので注意してください。
愛犬の期待に応えなかった
生活のサイクルは、ルーチン化していることが多いです。食事や散歩など、楽しみにしている時間になっても飼い主さんが一向に実行してくれないと、拗ねてしまうことが多いようです。
また、犬は「こういう目線でこういう鳴き方をするとおやつがもらえる」などといった、独自のテクニックを持っているものです。それがうまくいかなかった時なども、拗ねてしまうことが多いです。
嫌がることや理解できないことをさせた
当然ですが、嫌がることを、どうしても理解できないようなことをさせられたりした場合も、拗ねてしまうことがあるようです。
例えば、飼い主さんの叱り方によっては「なぜ叱られているのか理解できない」ことがあります。そのような叱り方が続くと、拗ねる原因になるでしょう。
また、寒くもないのに洋服を長時間着せられるなども、犬には理解できないことの一つです。
ふて寝している犬にはどう対処すれば良い?
犬の気持ちを完全に理解することはできません。しかし、愛犬が「ふて寝」をしているとか「拗ねている」と感じる場合、それは飼い主さんに思い当たる節があるからでしょう。
ほとんどの場合、その思いは正しいことが多いです。原因を取り除き、状況を改善してあげましょう。
また、常日頃から下記の点を気にして接していれば、ふて寝をさせるようなことは減らせるでしょう。
- 1日に1回は必ずスキンシップの時間を作る
- 多少時間がずれても、日課はできるだけ守る
- 叱るときこそ冷静になる
- どんなことでも、犬にわかりやすく伝える
気を付けたいのは、愛犬からのおねだりにいつでも簡単に応えてしまうと、「おねだりすれば必ず叶えられる」と誤解させてしまうということです。
おねだりをされたときでも、一旦何か指示を出し、それができたご褒美として要求に応じるようにすると、要求のエスカレートを予防できます。
まとめ
愛犬は、飼い主さんに対していつでも全力で想いを伝えようとしてくれます。そのため、私たち飼い主も、いつでも愛犬に全力で向き合わなければなりません。
とは言え、どうしてもいつも通りにできないこともあるでしょう。そんな時も、愛犬への思いをきちんと伝えながら接すれば、飼い主さんの愛情が変わっていないことが伝わり、ふて寝をさせることも減るはずです。
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