2050年温室効果ガス“実質ゼロ”に向けて 東京都が「カーボンクレジット」システムの運用開始 全国初
TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-03-25 17:35

東京都は企業や団体が積極的に温室効果ガス削減に取り組むことを目的に、きょうから温室効果ガスの削減量などを数値化した「カーボンクレジット」を使ったシステムの運用を始めました。
都は、「2050年までに温室効果ガスの排出量『実質ゼロ』」を目標として掲げています。
それに向けた取り組みの一つとして、都はきょうから、国内外の「カーボンクレジット」を取引できるシステム「東京都カーボンクレジットマーケット」を始めました。
「カーボンクレジット」とは、企業などが行う省エネや森林保護の取り組みによって二酸化炭素の削減量や吸収量を数値化したもので、第三者機関が認定して発行されます。植林事業など環境改善の活動に取り組む企業や団体は、「カーボンクレジット」を販売することで利益を得ることができます。
一方、購入する企業側は、温室効果ガスなどの削減目標を達成するため、「カーボンクレジット」を購入することで自社の排出量を相殺することができるのです。
都によりますと、「東京都カーボンクレジットマーケット」では、主に国内の中小企業をターゲットに考えていますが、国内の企業や団体であれば、無料で登録できるということです。また、国内だけでなく、国外の企業や団体から生み出された「カーボンクレジット」を購入することも可能です。
「カーボンクレジット」を取引できるシステムを運用する自治体は、全国で都が初めてだということです。
都の担当者は、「自社によるCO2の削減の取り組みに加えて、このシステムを通じて、カーボンクレジットを活用して、企業の脱炭素化の取り組みをさらに進めてもらいたい」としています。