米軍・イラン核施設空爆 トランプ氏「完全破壊」発言を否定する指摘相次ぐ イラン政府高官の通信傍受「壊滅的ではない」
TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-06-30 16:35

アメリカ軍が空爆したイランの核施設について、トランプ大統領が「完全に破壊した」と主張する一方で、それを否定するような指摘も相次いでいます。
トランプ大統領
「アメリカ軍はイランの核計画を消滅させた」
トランプ大統領は29日放送のFOXニュースで、アメリカ軍によるイランの核施設への攻撃について「これまで誰も見たことがないほど完全に破壊された」と、これまでの主張を改めて繰り返しました。
一方で、IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長はCBSテレビのインタビューに、アメリカ軍の核施設への空爆は「深刻な被害」を与えたものの、「完全な損傷」には至っていないと答えました。
IAEA=国際原子力機関 グロッシ事務局長
「完全な破壊ではない。イランは(濃縮ウランの)製造能力をもっていて、彼らが望めば核開発を再開できるだろう」
グロッシ氏は、イランは「数か月以内」にウランの濃縮活動を再開できる可能性があるとも話しています。
こうしたなか、ワシントン・ポストは29日、複数のアメリカ当局者の話として、アメリカがイラン政府高官同士の通信を傍受したなどと報じました。
傍受した通信では、21日にアメリカ軍が空爆したイランの核施設への被害について、イラン政府高官が「予想よりも壊滅的ではなかった」と述べていたということです。
核施設の被害の実態が注目されています。