犬が信頼関係を築けている時に見せる行動6選!信頼される方法と関係作りのコツを解説

2025-07-16 01:00

「愛犬に信頼されてるか不安…?」犬が見せる信頼のサイン・不信のサインを具体的な行動から解説します。犬の気持ちを正しく理解し、叱るのではなく、日々の接し方で強い信頼関係を築く方法を学びましょう。飼い主としての自信が深まります。

犬が飼い主を「信頼している」ときに見せる行動

笑顔で見つめる犬

犬は言葉を話せませんが、行動や仕草で飼い主への気持ちを表現しています。愛犬があなたを心から信頼しているとき、日常のふとした瞬間に特別なサインを送ってくれているはずです。ここでは、犬が深い信頼を寄せる飼い主だけに見せる代表的な行動をご紹介します。

1.お腹を見せて体を預ける

犬にとってお腹は、内臓を守る骨がなく非常に無防備な急所です。そのお腹を自ら見せ、体を預けるように寝転がるのは、相手に対して「あなたに危害を加えられる心配はない」と完全に安心しきっている証拠です。

特に、飼い主のそばでヘソ天のポーズで眠っている姿は、高い信頼を示す行動の一つと考えられます。

2.穏やかな表情でじっと見つめてくる

犬が飼い主の目を穏やかに、愛情を込めて見つめてくるとき、それは強い絆で結ばれているサインです。

犬の世界では、相手の目を見つめ続けることは威嚇や挑戦を意味することもありますが、信頼する飼い主に対しては意味が異なります。このアイコンタクトは「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンの分泌を促し、犬と人の双方に幸福感と安心感をもたらすことが科学的にも示されています。

3.体をぴったりとくっつけてくる

ソファでくつろいでいるときや寝ているときに、愛犬がそっと寄り添い、体をくっつけてくることはありませんか。これは、飼い主を安心できる存在だと認識しているからです。

母犬や兄弟犬と寄り添って眠っていた子犬時代のように、信頼する相手のぬくもりを感じることで、犬は心からリラックスできます。

トイ・プードルやチワワのような小型犬だけでなく、柴犬のような比較的独立心が強いとされる犬種でも見られる行動です。

4.帰宅を全身で喜ぶ

飼い主が帰宅した際に、しっぽを大きく振り、耳を倒し、全身で喜びを表現してくれるのは、強い信頼と愛情の証です。

単に「ごはんをくれる人が帰ってきた」というだけでなく、「大好きなリーダーが戻ってきた」という安心感と喜びからくる行動です。この行動は、飼い主との間にポジティブな関係が築けていることを示しています。

5.留守番や別れの際に落ち着いている

飼い主が出かける際に過度に吠えたりパニックになったりせず、落ち着いて見送ることができるのは、「飼い主は必ず帰ってくる」という確信と信頼があるからです。これは、飼い主との間に安定した愛着関係が形成されている証拠です。

もちろん、多少の不安を見せる犬もいますが、パニックにならずに留守番を受け入れられるのは、飼い主を信頼し、一人の時間も安心して過ごせる精神的な安定があることを意味します。

6.口の周りや顔を舐めてくる

子犬が母犬に愛情や空腹を伝えるために口元を舐める行動は、成犬になっても信頼する相手への愛情表現として残ります。

飼い主の顔や口の周りを優しく舐めてくるのは、「大好きだよ」「あなたのことを信頼しているよ」という気持ちの表れです。

犬にとって、顔は非常にデリケートな部分であり、そこに自分の顔を近づける行為自体が信頼の証です。

「信頼関係が築けていない」ときに見せる犬の行動

歯を出して怒っている犬

一方で、犬が見せる特定の行動は、飼い主との信頼関係がまだ十分に築けていないサインかもしれません。これらの行動の背景には、犬の不安や恐怖、警戒心が存在します。愛犬のサインに気づき、関係を見直すきっかけとすることが大切です。

頻繁に唸る、歯をむき出しにする

唸り声や歯をむき出しにする行動は、犬が「それ以上近づかないで」「やめてほしい」と感じているときの明確な警告サインです。

おもちゃを取り上げようとした時や、体を触ろうとした時にこの行動が見られる場合、犬は飼い主に対して恐怖や不信感を抱いている可能性があります。これは攻撃性の兆候であり、信頼関係が大きく損なわれている状態を示唆します。

体を触られることを極端に嫌がる

ブラッシングや体を撫でようとした際に、さっと身を引いたり、逃げたり、固まったりするのは、飼い主からの接触に対して安心感を持てていない証拠です。

過去に嫌な経験があったり、飼い主の手が自分にとって予測不能で怖いものだと学習してしまったりしている可能性があります。信頼関係があれば、犬は飼い主からの穏やかな接触を心地よいものとして受け入れます。

目を合わせようとしない

飼い主が名前を呼んだり話しかけたりしても、意図的に目をそらす行動は、緊張やストレスの表れです。

犬は、対立を避けるためのボディランゲージである「カーミングシグナル」として、あえて視線を外すことがあります。これは、飼い主の存在や行動に対してプレッシャーを感じ、「あなたを刺激したくない」という気持ちの表れであり、リラックスした関係が築けていないことを示しています。

飼い主から隠れたり距離を取ったりする

飼い主が部屋に入ってくると別の部屋へ移動したり、ソファの下やケージの奥に隠れてしまったりするのは、飼い主の存在が安心できるものではないと感じているサインです。

犬は本来、信頼するリーダーのそばにいることを好みます。常に一定の距離を保とうとする行動は、飼い主に対して警戒心を解けていない証拠と言えるでしょう。

犬と信頼関係が築けない原因

元気のない犬

愛犬との信頼関係が思うように築けない背景には、飼い主の無意識の行動や誤った接し方が関係していることが少なくありません。犬の視点に立って、日々のコミュニケーションを見直してみましょう。

接し方に一貫性がない

犬は一貫性のあるルールの中で安心して生活します。例えば、ある時はソファに乗っても良いのに、別の時は厳しく叱られるなど、飼い主の気分によってルールが変わると、犬は何をすれば良いのか分からず混乱してしまいます。

この混乱は飼い主に対する不信感につながり、信頼関係の構築を妨げる大きな原因となります。家族間でルールが統一されていない場合も同様です。

体罰や強い叱責に頼っている

犬が望ましくない行動をしたときに、叩いたり、大きな声で脅したりするしつけは、信頼関係を根本から破壊する行為です。

犬はなぜ罰せられたのかを論理的に理解するのではなく、「飼い主は自分に危害を加える怖い存在だ」と学習してしまいます。恐怖によって行動を抑制することはできても、そこに信頼関係は生まれません。

犬からのサインを見逃している

犬はあくびをしたり、鼻を舐めたり、体を掻いたりといった「カーミングシグナル」と呼ばれるボディランゲージを使って、自分のストレスや不安を伝えようとします。

飼い主がこれらのサインに気づかず、犬が嫌がっていることを続けてしまうと、犬は「この人に気持ちは伝わらない」と感じ、コミュニケーションを諦め、心を閉ざしてしまいます。

コミュニケーションの時間が不足している

犬は飼い主との交流を求める社会的な動物です。散歩が短時間で終わってしまったり、室内でほとんど話しかけたり遊んだりする時間がないなど、コミュニケーションが不足すると、犬は飼い主との絆を育む機会を失ってしまいます。

ただ同じ空間にいるだけでなく、遊びやトレーニングを通して質の高い関わりを持つことが、信頼関係には不可欠です。

犬と信頼関係を築く方法

ハイタッチする犬

犬との信頼関係は、特別な訓練だけで生まれるものではなく、日々の丁寧な関わりの積み重ねによって育まれます。今日から実践できる方法を取り入れ、愛犬にとって最も信頼できるパートナーを目指しましょう。

ポジティブトレーニングを基本にする

ポジティブトレーニングとは、犬が望ましい行動をした瞬間に、おやつや褒め言葉などの「ご褒美」を与えることで、その行動を増やすしつけの方法です。専門的には「陽性強化」と呼ばれます。

この方法では、犬は「飼い主の言うことを聞くと良いことがある」と楽しく学習し、飼い主に対してポジティブな印象を抱きます。叱るのではなく、できたことを褒めて伸ばす関わりが、信頼の土台を強固にします。

一貫したルールで接する

家族全員で「して良いこと」と「いけないこと」のルールを統一し、どんな時でも同じ基準で接することが重要です。例えば、「食事中に食べ物をねだられても与えない」「飛びつきは無視する」といったルールを決めたら、一貫して守りましょう。

予測可能な環境は犬に大きな安心感を与え、「このリーダーに従っていれば大丈夫」という信頼につながります。

犬のボディランゲージを学ぶ

愛犬が送る小さなサイン、「カーミングシグナル」を理解する努力をしましょう。

愛犬が頻繁にあくびをしたり、体をブルブルと震わせたりするときは、ストレスを感じているサインかもしれません。その原因を探り、取り除いてあげることで、犬は「この飼い主は自分の気持ちを分かってくれる」と感じ、深い信頼を寄せるようになります。

愛犬が喜ぶ方法で遊ぶ

毎日の生活の中に、愛犬との遊びの時間を積極的に取り入れましょう。ミニチュア・ダックスフンドのような猟犬の血を引く犬種ならボール遊び、柴犬なら知育トイを使った遊びなど、その犬の特性や好みに合わせた遊びが効果的です。

遊びを通して「飼い主といると楽しい」という経験を積み重ねることが、何よりの信頼関係構築につながります。

優しく穏やかな声で話しかける

犬は言葉の意味そのものよりも、声のトーンや大きさを敏感に感じ取ります。日頃から、穏やかで優しいトーンで名前を呼んだり、話しかけたりすることを心がけましょう。

飼い主の優しい声は犬をリラックスさせ、安心感を与えます。厳しい口調や大きな声は、犬を萎縮させ、不信感の原因となるため避けましょう。

まとめ

飼い主に甘える犬

犬との信頼関係は、一方的に築かれるものではなく、日々のコミュニケーションを通じて育まれる相互の絆です。愛犬が見せる信頼のサインに喜びを感じながら、もし不安なサインが見られたとしても、それは関係を見直す良い機会です。

犬が示す行動の裏にある気持ちを理解しようと努め、一貫性のある態度と愛情深いコミュニケーションを続けること。その積み重ねが、何ものにも代えがたい強い信頼関係を築き上げ、あなたと愛犬の毎日をより豊かで幸せなものにしてくれるでしょう。

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