猛暑日過去最多 各地で“体温超え”の暑さに… 花火大会で熱中症に?群衆に潜むリスク「人いきれ」とは【news23】

TBS NEWS DIG Powered by JNN
2025-07-23 01:21

22日、東京・葛飾区で開かれた花火大会。およそ1万5000発の大輪が夏の夜空を鮮やかに彩りました。一方、専門家は、人が密集する場所での熱中症に警戒が必要だと指摘しています。

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「猛暑日」今年最多 “体温超え”のところも

22日は暑かったうえに、ゲリラ豪雨まで降りました。午後2時40分までの1時間に、群馬県片品村付近ではおよそ110ミリ、川場村付近ではおよそ100ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、群馬県では「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

これから特に警戒が必要なのは、命すら奪われかねない危険な暑さです。22日、都内で一番暑かったのは青梅市の37℃、都心でも34.3℃まで気温が上がりました。

男性
「きょうの東京の暑さは、今までにないぐらいの暑さ」

22日に35℃以上の猛暑日を記録したのは、全国237地点。今月、猛暑日の地点数は一時フタケタに減りましたが、20日の日曜は100地点を超え、21日は200地点を突破、22日は今年最多にハネ上がりました。

全国イチ暑かったのは京都府福知山市。最高気温は“体温超え”の39℃です。 

男性
「えらいとこに住んでるなと思いましたけど、頑張って乗り切ります」

こちらは北国・北海道ですが、美幌町で37.3℃、札幌市内でも35.4℃を記録。その札幌市東区役所では、こんなに暑いのにエアコンが壊れました。

女性
「すっごく暑いです」

男性
「仕方ないね。なんで故障する」

気象庁予報「残暑厳しく 秋の訪れ遅くなりそう」

気象庁は8月9月10月の天候の見通しを発表。「残暑が厳しく、秋の訪れは遅くなりそうだ」としています。

暑い日が続くのなら、涼しくなる方法を考えるしかありません。 

利用客
「めっちゃ楽しい最高です」
「クラスのみんなで来ました。最高な一日になりそうです」

こちらは島根県出雲市。天然のクーラー「八雲風穴」です。

記者
「こちらの気温は只今6℃。家にいたら、冷房ではなく暖房を入れないといけないほどの温度です」

八雲風穴では、溶岩が固まった岩が冬場に冷やされ、夏、その間を空気が通ることで冷たい風が吹き出るといいます。

群衆の熱中症リスク「人いきれ」 主催者側も備え

22日夜、東京・葛飾区で行われた花火大会。夏の夜空を1万5000の大輪が彩りました。例年およそ70万人が来場しますが、開始直前、東京都心の気温は28.6℃。暑さ対策をしながらの花火大会ですが、その光景は始まる前から至るところで見られました。

ファン付きベストに、かき氷。 ただカメラをちょっと引いてみると、まるでキャンプ場のような光景が。直射日光を防ごうと多くの人がテントを張っていたのです。 

こちらの夫婦、開始9時間半前の午前10時ごろから待っています。

夫婦
「去年はこういうものがなかったので、ずっと炎天下で待っていた。今年はこれを(テント)持ってきて涼しく過ごしている」

母親
「こまめな水分補給と、冷えるものを持ってくることが一番大切。拭いたら冷えるやつ(汗拭きシート)とか」

熱中症への備えは、主催者側も…

古田敬郷キャスター
「観覧エリアには救護所が3か所設けられていまして、医師や看護師の方々が常駐しています」

ただ、救護所でできるのはあくまでも応急手当。症状によっては、救急車を呼ぶといいます。そのため、救急車が通れる導線をあらかじめ確保。このカラーコーンの左側が専用の道です。

そして開始時間が迫ると、さらに多くの人が…

報告 
「花火を見る人でごった返しています。 すごい人の数です」

夜7時20分、予定通り始まりました。都内屈指の花火大会、会場は多くの人で埋め尽くされました。

実は、こうした人が密集する場所。熱中症のリスクが潜んでいるといいます。それが「人熱(ひといき)れ」。

横浜鶴見リハビリテーション病院 吉田勝明 院長
「人混みによる風通しの悪化、湿度の上昇などによって非常にその空間というのが悪くなる。暑熱環境が悪くなる」

人の皮膚の表面温度は32度から33度あります。密集エリアでは人から放出される熱や汗の蒸発、そして呼気により湿度が上昇。さらに風通しの悪化などにより、熱中症のリスクが高まるというのです。そのため…

古田敬郷キャスター
「今年から人が密集するのを防ぐために、観覧できるエリアが拡大されています」

今年から観覧エリアを拡大、少しでも密集状態を解消しようとしているのです。

古田敬郷キャスター 
「いま花火が終わりまして、みなさん一斉に駅の方に向かって歩き出しました」

午後8時20分に終了。ただ、帰り道にも注意が必要です。環境省によると、大規模な野外イベント終了後に最寄り駅周辺で1℃程度、暑さ指数が上昇したといいます。

花火大会に潜む意外な熱中症のリスク、専門家は適切な水分補給を呼びかけます。

横浜鶴見リハビリテーション病院 吉田勝明 院長
「目安としてはだいたい1時間に200ccぐらいですから、花火大会2時間ぐらいあるなら(500ml)ペットボトル1本飲むぐらいの感覚」

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