少雨で深刻な水不足 「貯水率0%」の鳴子ダム 供給を補えるのは今後「2週間ほど」か【Nスタ解説】
深刻な水不足で、お風呂や洗いものなど、生活に影響が出ています。
御所ダム、鳴子ダムで貯水率0%
井上貴博キャスター:
全国的に降水量が少なくなっています。
【7月 降水量の平年比】
・秋田 約7%
・青森 約33%
・山形 約4%
・岩手 約20%
・宮城 約10%
・新潟 約2%(コメ生産量1位)
・東京 約48%
特に突出しているのが東北や日本海側だといわれています。
これだけ雨が降らないと、水がめが干上がってしまいます。
【ダムの貯水率】
・津軽ダム(青森) 19.9% ※4日午後3時時点
・正善寺ダム(新潟) 10.6% ※4日午後4時時点
・御所ダム(岩手) 0%
・鳴子ダム(宮城) 0%
鳴子ダムの貯水率が78.2%のとき(2023年7月28日)の写真には、たっぷりと水がある様子が写っています。
一方、貯水率0%のきょう(4日)の写真でも、岩肌は見えていますが、水はあるように見えます。(貯水率0%は7月29日から)
「貯水率0%」でも水がある?
井上キャスター:
水はあるように見えるのに「貯水率0%」。どういうことなんでしょうか。
ダム関係者によると、各ダムには「最低水位」というものが設定されているということです。
ダム建設後、土砂が溜まっていくことから、鳴子ダムでは100年間で底に溜まる土砂を想定して、「最低水位」を設定しているそうです。
鳴子ダムは建設後68年目のため、最低水位の高さまで土砂が堆積していないため、その部分に水が貯まっているということです。
水はあるのですが、設定した最低水位を下回っているので「貯水率0%」となるそうです。
貯水率0%の鳴子ダム 補えるのは“今後2週間ほど”
出水麻衣キャスター:
0%と聞くと、「水足りなくなっちゃう」と焦ります。
井上キャスター:
写真では水があるように見えますが、確実に水位が下がっていますので、「足りなくなってしまう」というのは間違いないのだろうと思います。
鳴子ダムでは、今ある水を緊急的な措置として流そうとしていますが、補えるのは今後、2週間ほどだそうです。
雨といってもゲリラ豪雨などでは賄えないので、コメや農作物にどのような影響があるのか、心配です。