暑い・涼しいの寒暖差“夏のヒートショック”にご注意を!拭いてもニオイが消えない!?「夏バテ臭」とは?【Nスタ解説】
連日、厳しい暑さが続き、体調を崩す人が増えているといいます。室外の暑さ・室内の涼しさで体調を崩す「夏型ヒートショック」や暑さストレスから発生する「夏バテ臭」についてメカニズムや対策を専門家にききました。
【写真を見る】「夏バテ臭」の対策は?“暑さによるストレス”を溜めないこと
“夏型ヒートショック”に注意 対策は温度変化を段階的に
南波雅俊キャスター:
“夏型ヒートショック”のリスクが高まるのは、今のこの時期だそうです。
東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅医師によると、例えば夏は35度以上になる屋外と25度以下の屋内だと、10度以上の差があるので“夏型ヒートショック”のリスクが高まってくるということです。
急激な温度変化で血圧・体調が急変してしまい、最悪の場合、脳梗塞や心筋梗塞のおそれもあるということです。
ヒートショックといえば冬のイメージですが、夏はやはり暑いところと寒いところの行き来が多くなります。
夏特有の状況だと、汗をかくので脱水で血がドロドロになってしまい、血栓ができて脳梗塞につながるリスクがあります。
また、冬はお風呂場などでヒートショックを意識する方もいると思いますが、夏はあまり意識しない方が多いかもしれません。
対策のポイントは、「温度変化を段階的に」です。
▼エアコン
最初は比較的高めの温度に設定しておき、徐々に2~3℃下げていく。
▼お風呂
出てからすぐに冷房の効いた部屋に行くのではなく、エアコンが効いていないような脱衣所で2~3分“湯冷め”して、体を慣らしてからエアコンの効いた部屋に移動する。
▼スーパー
羽織れるような上着を持ち歩いておいて、入った時に上着を羽織る。そして、生鮮食品売り場はスーパーの中でも温度設定が低くなっているので、いきなり行くのは避ける。
日比麻音子キャスター:
実は私も先日、喉を壊してしまいました。外は暑くて汗をかくし、ロケで長い時間エアコンが効いた電車で移動したら、完全に喉がやられてしまって。
冬は乾燥対策をするので、まさか夏に!と思ったのですが、意外とこの気温の差で免疫も落ちますから、冬の対策と同じように夏も対策をしなきゃな、と自分の身をもって感じました。
拭いてもニオイ消えない!?“暑さによるストレス”で「夏バテ臭」にも注意
南波キャスター:
夏はヒートショックももちろん気をつけなければいけませんが、ニオイにも注意が必要です。
ニオイというと、汗をかいて「汗臭い」と考えることが多いと思います。それだけでなく、「夏バテ臭」というものもあるそうです。
東海大学理学部化学科の関根嘉香教授によると、▼気温が高い、▼湿度も高い、▼紫外線もある。この“暑さによるストレス”がアンモニア臭を発生させてニオイに繋がっていきます。
そもそも、ストレスがかかるとアンモニアが体内に増加するそうです。暑さもストレスになるので、アンモニア臭が発生する恐れが高まっているということです。
アンモニアは血管の中に存在しているそうです。基本的には蒸発してしまったり、あるいは量が少なければ尿として排泄されたりします。
ただ、アンモニアの量が多くなりすぎると、排出されない分が血液中から皮膚を通って外に出て、ニオイになってしまうということだそうです。体を拭いてもニオイが消えない場合には、気をつけた方がいいということです。
例えば、汗をかいて「汗臭いな」って思うことはあると思いますが、アンモニア臭はやはり鼻にツンとくるようなニオイがポイントだそうです。
この「夏バテ臭」の確認方法は、足の裏のニオイをかぐことです。実は、足の裏にはかなり血管が張り巡らされているそうです。
元々蒸れやすいのでニオイが出がちですが、お風呂あがりに足の裏をかいだとき、ツンとするようなニオイがすると思ったら、アンモニア臭の可能性がありますので、対策をしなくてはいけないということだそうです。
関根教授によると、対策は“暑さによるストレス”を溜めないことだそうです。
▼直射日光を避ける
まずはやはり暑さという意味で、日傘を使用するなど対策を
▼良質な睡眠
エアコンや扇風機を適切に使用してください。
寝ている間にアンモニアは分解されたり、体からなくなったりするそうです。良質な睡眠が取れないと、朝起きたときにアンモニアの数値が高まってしまうので、ニオイに繋がる恐れがあるということです。
▼腸内環境を整える
ビフィズス菌入りヨーグルトもいいそうです。腸でタンパク質を分解するときにアンモニアが発生しやすくなるそうで、ビフィズス菌などを取って腸内環境を整えればアンモニアの発生が抑えられるということです。