知ってた?道路の“赤い▲”は渋滞増加のサイン!知っておくと便利な「回避術」と「節約術」【Nスタ解説】
最大9連休のお盆休みも、13日から後半戦に突入!首都圏の高速道路下りの渋滞は“第2のピーク”となりました。巻き込まれると、なかなか抜け出せない「交通渋滞」。知っておくと便利な“回避術”をスタジオで紹介します!
渋滞予測回数 上りと下り それぞれのピークは?
井上キャスター:
10キロ以上の渋滞予測回数をみていきます。
【下り】は13日(水)がピーク、【上り】は15日(金)・16日(土)がピークとなりそうです。(NEXCO中日本・東日本より)
【下り】
11日(月)25回
12日(火)19回
13日(水)24回(ピーク)
14日(木)14回
15日(金)9回
16日(土)8回
17日(日)3回
【上り】
11日(月)34回
12日(火)18回
13日(水)21回
14日(木)26回
15日(金)31回(ピーク)
16日(土)34回(ピーク)
17日(日)9回
また、以下のような渋滞予測もされています。(NEXCO東日本HPより)
▼東北道 加須IC付近
16日(土)午後5時ごろ
【上り】35キロ
▼関越道 坂戸西SIC付近
15日(金)午後5時ごろ
【上り】30キロ
16日(土)午後4時ごろ
【上り】40キロ
“渋滞予報士”とは?地域の特色や天候も考えて…
井上キャスター:
渋滞予報士に「渋滞を回避する方法」を伺ってみました。
まずは“渋滞予報士”とは、どんな方々なのでしょうか。
NEXCO中日本では、過去3年間の渋滞実績や曜日の並びなどを考慮して予測を出しています。年齢・性別は不問で、東京・名古屋・金沢で、それぞれ1人ずつ、計3人います。
これはごく普通の会社員の人事異動にあたり、NEXCO中日本の高速道路ドライブアドバイザーの中堀千嘉子さんは、先月、渋滞予報士に任命されました。
地域の特色や天候なども加味して渋滞を予測しているということです。
例えば、房総半島の渋滞予測をする上で重要になるのは“潮の満ち引き”。潮の満ち引きにより潮干狩りで混むか分かるそうで、そこまで考えて予測しているということです。
知ってる?情報版に“渋滞を事前に知る”印が表示
井上キャスター:
道路情報版に表示される“赤い三角の印”を見たことはありますか。
例えば、東名高速道路の情報版に「横浜町田-海老名JCT 渋滞3㎞ 10分」の後ろに、赤い三角の印が出ることがあります。
この赤い三角の印は「渋滞が増加傾向のときに表示される」。なので、前もってトイレなどの休憩、または、迂回路がある場合は迂回して高速から出た方がいいかもしれないという、1つの目安になります。
この印は会社ごとに違っていて、例えば、NEXCO東日本では、“緑色の三角の印”を出すこともあり、これは「渋滞が縮小傾向のときに表示(関東支社管内のみ)」します。
こういったところも、日本の細やかなサービスの1つなのかもしれません。
AIを活用したアプリで渋滞回避 「出発前に情報を仕入れておくことが有効という研究も」
井上キャスター:
活用してみると便利なアプリがあります。ここ2年ほどで新たに開発された、「AIを活用した渋滞回避策」です(アプリ:スイスイ旅山梨版)。
渋滞予測を反映します。例えば、今すぐ出発すると、所要時間が目的地まで3時間30分かかります。一方で、2時間後に出発すれば、所要時間が2時間で着きます、ということを表示してくれます。
今すぐ出発しても、2時間後に出発しても、到着時間はほぼ変わらないので、「2時間後に出発しようか」などの行動変容を起こせるというものです。
他にも、周辺の観光施設などの情報もあります。▼店舗情報、▼空き状況、▼クーポンなども表示してくれます。
こういうアプリを活用して渋滞の回避ができるということです。
出水麻衣キャスター:
ぜひ全国版のアプリを作っていただきたいです。
井上キャスター:
いま徐々に範囲を広げていこう、AIの能力も広げていこうということです。
「日本は、渋滞で年間約12兆円を損失している」と言われています。経済学で何か感じることはありますか。
慶応義塾大学教授・教育経済学者 中室牧子さん:
経済学で、渋滞について研究したものがあります。それによると、出発前に情報を仕入れておく方が、渋滞回避には有効だという研究があります。
例えば、走行中に何か新しい情報を得たとしても選択肢が限られてしまう。「過去にうまくいった」という過去の情報に影響を受けて、新しい情報をうまく取捨選択できなかったりすることが知られています。
そのため、出発前が大事ということが分かっています。
高速道路 お得な節約術「ETC深夜割引」
井上キャスター:
渋滞にはまると、イライラすることがあるかと思います。
【運転手が同乗者にされたくないこと(助手席の家族に)】
1位:イライラされる
2位:ルートや運転などに口出ししてくる
3位:カーナビを勝手に操作する
4位:スマホを見ていて会話がない
5位:寝る
(カーリースカルモくん調査)
皆さん、“あるある”かと思います。
また、渋滞回避術ではないですが、お得な情報ということで、いま、「ETC深夜割引」が実施されています。
午前0時~午前4時の間は30%引き(一部道路を除く)です。
例えば、午後10時30分ごろに高速道路に入って、午前0時10分ごろに出た場合、現時点では割引が適用されます。
適用時間内に高速道路を通行していれば30%引きになるということです。なので、この時間帯に高速道路を利用するとお得になるかもしれません。
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〈プロフィール〉
中室牧子さん
慶応義塾大学教授 教育経済学者
教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」