“空白期間”の小学校高学年 警視庁が交通安全の新たな取り組み 双方向の対話型教室で事故を防げ
子どもだけで出かける機会も多い夏休み。気をつけたいのが交通事故です。悲しい事故を防ごうと、小学校と警視庁とが連携し、新たな取り組みが始まっています。
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小学5年
「自転車用の歩道があるんですけど、たまにそこに人が飛び出してきてびっくりしたり、冷や汗をかいたりしたことは何回かあります」
なくならない子どもの交通事故。東京都内では今年、6月までに867件発生し、小学生の事故は6割を超えます。さらに、全体の7割近くを占めるのが自転車に乗っている際の事故です。
「子どもがとても遭いやすい事故があります。最初が『と』で始まる事故なんですが、みんな何かわかる人?」
「飛び出し(事故)」
対策の一つが、交通安全教室です。小学1年で、横断歩道のわたり方を学び、3、4年で自転車の乗り方を習得。その後は、中学校でスタントマンによる事故の再現や座学を行います。
一方で、子どもの活動範囲が広くなる小学5、6年ではこれまで、自転車の事故の割合が最も高いにもかかわらず、交通安全教室の行われない“空白期間”でした。
問題
「前方の停止車両の右側方を通過しようと思います。このとき、あなたは何に注意しますか?」
警視庁は今年度から、事故の危険性を予測する動画を使い、渋谷区の区立小学校で5、6年の交通安全教室を始めました。
「止まっている車で見えないから、反対側から来る車とぶつかる」
「あっちから来る車とか人が見えないから、ぶつかる可能性がある。自転車だと相手からも見えないから」
どんな危険があるのか子ども同士で話し合うことで、自分では見つけられなかった危険性に気づくといいます。
警視庁代々木署 山田えり奈 巡査長
「交通安全に正解というのはありません。自分たちで主体的に考えて、どうしたら事故が防げるのか。そういったことを自ら学んでいただきたいと思います」