猫と『集中力』にまつわるおもしろい話3選 実は飽きっぽくない?猫の存在が人の集中力を高める?
愛猫の日頃の様子を見ていると、集中力の高さに驚かされることがあります。声をかけても、場合によっては触っても気付かないほどの集中力を発揮していることがあります。そうかと思えば、急にぱったりとやめて、全く無関係なことを始めたりもします。気まぐれで飽きっぽいようにも思える、猫の集中力について考えてみましょう。
ちょっと不思議な愛猫の集中力

猫と一緒に暮らしている方なら、猫の集中力の高さはよくご存知のことでしょう。自分が集中していること以外は全く眼中に入らないといった様子で、完全に一点に集中しています。声をかけたり触ったりしても、その集中力が途切れることはほとんどありません。
ところが、急に集中力を解いて、全く関係のないことを始めたりすることもよくあります。このような感情の切り替えの速さが、猫は「気まぐれ」といった印象を生み出しているのかもしれません。
最近は猫の行動に関する研究も進んできました。不思議に思える猫の感情や行動についても、科学的な根拠とともに「理由」などが示されるようになってきたのです。そこで今回は、研究成果なども参考にして、猫の集中力にまつわるお話を紹介していきます。
1.猫の集中力が発揮されるシーンとその理由

遊びの中では名ハンター!
猫は、おもちゃで遊んでいるときや、窓の向こうにいるハトやカラスを見つけたとき、ご飯を食べているときなどに高い集中力を見せます。中には、歩いている飼い主さんの足に狙いを定めて集中する猫もいます。
これらは皆、狩に関係しているシーンです。おもちゃや窓の外の鳥、飼い主さんの動く足などは猫にとっては獲物であり、食事は狩りの報酬です。
人が猫に求めたのは「狩猟能力の高さ」でした。それ以外に何かを要求されることが少ないまま今日に至っている猫は、本来の「狩猟欲求」という野生的な習性を色濃く残したまま現在に至っているのだと考えられています。
安全・安心に裏打ちされた集中力
猫が集中力を発揮するシーンは、狩に関係しているシーンだけではありません。お気に入りの場所でセルフグルーミングをしたり、自分の寝床でお腹を見せたまま警戒もせずに熟睡したりしているシーンも、ある意味集中力を発揮していると言えるでしょう。
猫は本来とても警戒心が強く、常に周囲に注意を払いながら暮らしています。しかし、これらの行為中は、たとえ飼い主さんが体を撫でても気付かないふりをしたままその行為に集中し続けます。それは、そこが安全で、飼い主さんは決して危害を加えないことを知っているため、自分の行為にだけ集中していられるのだと考えられています。
2.猫の集中力が突然パタっと切れるのはなぜ?

落ち着いたから
飼い主さんがおもちゃを操りながら愛猫と一緒に遊んでいると、突然やめてしまうことがあります。まるで、猫が「もう飽きたから、やぁめた!」とでも言っているように見えます。
実はこの行為、猫が飽きたからというわけではないようです。科学的に立証されているわけではありませんが、この行為は「猫にとっては狩が完了し、一段落したのだろう」という考え方が主流となっているようです。
「ごっこ遊び」は頭が良くなければできません。猫のおもちゃによる狩ごっこも、猫なりに物語を組み立てて遊んでいるのでしょう。そのため、猫が作った物語が完結した時点で満足し、遊びをやめているようです。
問題が解決したから
犬と猫に対して「フードを取り出すのが難しいおもちゃからフードを取り出させる」実験を行ったところ、犬は途中で飼い主さんに助けを求め、猫は長時間にわたって自力でフードを取り出そうとし続けたという報告があります。
つまり、猫は自立心が高く、自分で問題を解決するまでは高い集中力を持続できることがわかります。
ただし、猫は犬と比べ、人の行動を見て自分の行動を変える(社会的学習)能力が低いという研究報告もあります。猫の自立心の高さを見せる集中力の持続性は、社会的学習能力を補うための結果なのかもしれません。
3.猫の存在が人の集中力を高めている可能性も!?

最後は、かわいい子猫が人の集中力に与える影響に関する話です。広島大学大学院総合科学研究科の研究で、「人は、幼い動物のかわいい写真を見た後には、注意を必要とする作業の成績が良くなる」という結果が報告されています。
子犬や子猫のかわいい写真を見た後では、手先の器用さを必要とする課題は44%、指定された数字を数列から探して数える課題では16%の向上が見られたということです。また、成長した犬や猫の写真や美味しそうな食べ物の写真を見た後では、成績の向上は見られなかったそうです。
まとめ

今回は、猫の集中力にまつわる面白い話をご紹介しました。一部には科学的に十分な立証が得られていないことも含まれていますが、人と猫が、お互いの能力や習性に影響を与えあっている姿が見えてきたのではないでしょうか。これからも、お互いに良い影響を与え合う関係を続けていきたいですね。
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