図書館で人気のマスコットは「ロボット猫」不安や孤独感の解消にも一役 オーストラリア

2025-09-26 06:00

オーストラリアの図書館には2匹のロボット猫が働いています。子どもや高齢者に大人気で、読書の習慣を広めるだけでなく、不安を和らげ、地域の交流や社会参加をすすめる役割も立派に果たしています。

図書館を巡回中のロボット猫2匹

ロボット猫のイラスト

画像はイメージです

ブルーマウンテンズ地区の複数の図書館を巡回して働く2匹の「ロボット猫」をご紹介しましょう。

この日はスプリングウッド図書館に来ています。「読み聞かせ会」の会場には約30人の幼い子どもたちが集まり、半円状に座っています。

司書が両手に1つずつ持っているのは、猫用のキャリーケースです。中からは、まるでSF映画のように輝く瞳が2つずつ、期待に胸を膨らませた観客を見つめています。各図書館を巡回する「読み聞かせ会」には、セラピー効果のあるロボット猫「メタキャット」が必ずゲストとして登場することになっているのです。

「今までで一番ワクワクするなあ」と興奮して話す子どももいます。

ブルーマウンテンズ市当局は、ロボット猫は「不安や認知症を抱える人々に安らぎをもたらし、ストレスを軽減する効果があります」と述べています。

子どもたちに大人気

図書館に来た子どもたち

画像はイメージです

メタキャットはニャーニャー鳴いたり、ゴロゴロ喉を鳴らしたりもします。LEDでできた動く目を持ち、柔らかくてアレルギーを起こさない毛並みを備え、シリコン製の柔らかい足が付いています。体内からは人工心臓の鼓動まで聞こえます。

頭、あご、背中にはセンサーが内蔵されており、人間が触れると反応し、特定の指令にリアルな動きで反応してくれます。

「メタキャット、大好き!」といわれると、猫たちの目がハートマークのように光りますよ。

3歳のEwanくんはこの黒猫に夢中になってしまいました。メタキャットが自分の方に頭を向けるたびに、クスクス笑ったり、興奮して喜びの叫び声を上げたりします。

「息子はこの猫に夢中です。飼い猫のDiegoに似ているからかしら」と笑うのは、お母さんのAmy Cameronさんです。

10歳のStellaちゃんは白いほうのロボット猫の毛並みに夢中。「本物みたい」と言います。一方で6歳の弟Charlieくんは、最近亡くなった高齢の茶トラ猫Snufflepussを思い出して、少し感傷的になっています。

高齢者の社会参加にも一役

図書館での高齢者

画像はイメージです

同市CEOのRosemary Dillon博士は「2024年にニューサウスウェールズ州公共図書館協会の会議でロボット猫の『メタキャット』を目にしたことがきっかけで、当市も購入を決めたのです」と述べています。

図書館長からは「職員よりも来館者が貸出カウンターの上に設置されたメタキャットに話しかけるようになりました」という報告も受けているそうです。

子どもたちだけでなく、メタキャットは高齢者の間でも予想外の人気になっています。

「この地域では高齢者の多くがひとり暮らしで、図書館に話し相手を求めてやって来ます。そんな人々にメタキャットは有益です。高齢の人々にとっても、図書館が新たな交流の場となるでしょう」(Rosemaryさん)

最近の調査によると、オーストラリア人の4人に1人が慢性的な孤独感を感じているといいます。シドニー大学の児童メンタルヘルス専門家であるAlyssa Milton准教授は「メタキャットは人々をリラックスさせ、つながりを提供する可能性があります」と述べています。

「ペットロボットや本物のペットは、子どもたちに安心感を与え、見守られているという安らぎを感じさせてくれます。発達に差がある子どもたちを支援する研究でも、ペットロボットが一定の成果を上げることがわかっています」とAlyssaさん。

「しかも図書館など公共施設は誰でも訪問しやすく、社会からの疎外感を和らげるのにも役立ちます。メタキャットは、住宅事情やアレルギーなどの理由で本物の猫や犬を飼えない家族にとって、新たな選択肢となるでしょう」

今後の活躍に高まる期待

図書館と猫

画像はイメージです

これまでのところ、スプリングウッド地域でメタキャットは大好評のようです。子どもたちは、この猫たちに会うために列を作って待っているほどなのですから。

StellaちゃんとCharlieくんのお母さんStephanie Lambirisさんは、実は少し離れたところに住んでいますが、この日はわざわざスプリングウッド図書館まで、猫に会うために足を運んだそうです。

2匹のメタキャットの名前は公募で決定されます。Stellaちゃんは「Snufflepuss」という名前を提案しました。

フリンダース大学の認知心理学講師Nathan Caruana博士も、このアイデアは将来有望であると考えています。読字障害や情緒障害のある子どもたちを支援するソーシャルロボットに関する研究を主導してきた彼は、こう話してくれました。

「子どもたちは注目されることを望んでいます。批判的な目で見られずに、少しでも自分にスポットライトが当てられていると感じることは、モチベーションを高めるのです。でもロボットをメンタルヘルス治療に活用できるかどうかは、今後さらに研究が必要な課題です」

出典:These robot cats have glowing eyes and artificial heartbeats – and could help reduce stress in children

関連記事

猫は『好きな人』と『嫌いな人』を区別している
ママがベビーベッドを見に行くと、ネコが丸まっていて…赤ちゃんと距離を縮めたくて見せた『素敵な光景』が10万再生「シンクロポーズは神回」
『狭いところに無理やり入ろうとする猫』を見守っていたら…まさかの瞬間が200万再生「頑張ったのにww」「職場で大声出たw」と爆笑の声
『ピャー』と鳴きながらうろうろする子猫に……お姉さん猫が見せた『心温まる対応』に癒される人が続出「優しいお姉さん」「仲良しだね」
「やだ~って言ってるw」ママに甘えたくてドアの前を塞いでいた猫→『おやすみね』と言ったら…まさかの『返事』が62万再生「会話してて素敵」

  1. 法廷内でのやり取りを関西電力社員が許可なく録音 社内アンケートで発覚、録音データは発覚前に削除
  2. 女性2人死亡「50代と70代の女性が倒れている」外傷があり殺人事件の可能性も視野に捜査 兵庫・たつの市
  3. 【 トータルテンボス・藤田憲右 】 こだわりの“愛車” 「Sonova」を披露  一目惚れしたカスタムカーのトランスフォーム機能に大満足
  4. 夫婦が事前に凶器準備し少年らに渡したか「自分たちは関係ない」警察の取り調べに容疑を否認 栃木・上三川町の強盗殺人
  5. 「返事がない」マンホール内で作業中の60代男性と20代男性が心肺停止で搬送 福島市の工事現場
  6. 石油製品やLNG融通などエネルギー分野での連携強化確認 高市総理と韓国・李在明大統領が会談「良好な日韓関係の基調を着実に発展させ」【記者解説】
  7. 【 中村獅童 & 次男・中村夏幹 】 「子連れ狼」 親子共演で大五郎カットに 「死んでも嫌!」 父の「初日前に本当に剃るかも…」発言に 机下の足蹴で猛抗議
  8. 高市総理 自陣営による誹謗中傷動画作成を重ねて否定
  9. 「数千万とか1億円上がってしまう」“輸出の優等生”日本茶にも中東影響 包装素材の製造コスト急増、インク溶剤も調達不安定
  10. 前を行くのは・・クマの親子だ!!グランドティトン国立公園で道路を悠然と進む家族に出会った!!【アメリカ・動画】
  1. 【訃報】俳優・福井裕子さん食道がんのため死去 75歳 映画『容疑者Xの献身』朝ドラ『すずらん』など出演
  2. 【速報】東京・世田谷区の解体工事現場で火事 消防車など38台で消火活動中
  3. 「いい加減な仕事をしていた」上司が部下を包丁で切りつけか 東京・千代田区のコンサルティング会社
  4. 【速報】東京と埼玉にまたがる仙元峠付近で上半身のない遺体 クマに襲われた可能性 周辺には大型動物の足跡 警視庁が身元確認を進める
  5. 【 新しい学校のリーダーズ・SUZUKA 】 LAのステージで“眼鏡なし”熱唱ショット公開 「カッコ良すぎて震える」「男前やんけ」とファン歓喜
  6. 【 がん闘病 】古村比呂さん 「このまっすぐな髪型は 今現在 自分では出来ない髪型なのです」 帯状疱疹で抜けた髪が「抗がん剤の影響でクリクリの癖毛&短い」
  7. 【栃木・強盗殺人】「後悔している」実行役少年の一部が供述 少年の一人SNSで闇バイト応募後3人勧誘か 指示役夫婦含め6人逮捕【news23】
  8. 酒に酔った20代女性に性的暴行疑いで逮捕の男性を不起訴 東京地検
  9. 【“トリプル安”暮らしに影響は…】なぜ“いま”補正予算案の検討を指示?「長期金利」急騰で一時2.8%に上昇 日本経済への警戒サインか【news23】
  10. ニューヨーク街角で“SUMO” マイクパフォーマンスも?日本の礼儀作法を重んじながらアメリカ流に 観客4000人集まる
  11. パンチくんで話題の千葉・市川市動植物園 サル山への侵入事件受け「撮影の全面禁止」も検討 サル山の柵に近づけないよう観覧規制
  12. 【 穂川果音 】「暑くて暑くて、今年初のカキ氷を食べに」『屋台湾フェス2026』で“台湾屋台グルメ”を満喫